2013年2月にNTTドコモから発売されたソニー製Androidスマートフォン「Xperia Z(SO-02E)」の売れ行きが好調だ。2月のBCNランキングの携帯電話部門においても、iPhone 5を抜いて初登場1位を記録している。また、ロイターが報じるところによれば、日本をはじめ60カ国で発売されたXperia Zは、世界的に見ても好調な出だしだという。
スペックや機能面はもちろん、これまでAndroidスマートフォンがやや苦手としていたデザイン面においても、AppleのiPhoneに引けをとらないXperia Zだが、米メディア「Gotta BeMobile」が「Xperia ZがiPhone 5に勝る10の理由」と題する興味深い記事を掲載しているので、その10の理由を紹介しよう。
カメラ
Gotta Be Mobileが第1に挙げている理由が「カメラ」だ。Xperia Zは13メガピクセルを搭載しており、さらに、鮮やかな色を維持しながら、ノイズを除去するExmorRSセンサーも搭載。また、HDRビデオを撮影できるなど、iPhone 5にない多くの機能を搭載している。防水・防塵設計
次に挙げられているのが「防水・防塵設計」だ。日本で販売されているAndroidスマートフォンでは、いまや防水・防塵機能は当たり前になりつつある。しかし、iPhoneには防水・防塵機能がなく、それがiPhoneへの不満点として挙げられることも多い。Xperia Zは、ソニー製のAndroidスマートフォンであり、厚さ7.9mmの薄型ながら防水・防塵機能を備えている。1080pディスプレイ
「1080pディスプレイ」を搭載していることも、Xperia Zが勝る理由として挙げられている。最近のAndroidスマートフォンのハイスペック機種では、5インチのフルHD(1080p)ディスプレイを搭載していることがトレンドとなっている。Xperia Zも5インチのフルHDディスプレイを搭載しており、iPhone 5のHDではない4.2インチディスプレイよりも上だ。また、1インチ当たりのピクセル数(ppi)でも、Xperia Zは448ppiで、iPhone 5の326ppiを上回り、より高密度だ。スマートディスプレイ
Gotta Be Mobileが4番目に挙げる理由が「スマートディスプレイ」だ。Xperia Zのディスプレイはソニーの「ブラビアエンジン2」を搭載しており、高コントラストの場所でも暗さを調整して見えやすくしたり、YouTubeなどの低画質コンテンツを視聴するときには自動でノイズを低減する。これらの機能はiPhone 5には搭載されておらず、コンテンツの見映えの良さもXperia Zのほうが上回っている。カラーバリエーション
「カラーバリエーション」もXperia Zの優位点のひとつだ。iPhoneシリーズは長らくブラックとホワイトの2色展開が続いているが、Xperia Zは3色展開でブラックとホワイトに加えて、パープルも用意されている。バッテリースタミナモード
Gotta Be Mobileは、Xperia ZがiPhone 5に勝る理由として「バッテリースタミナモード」も挙げている。2330mAhの大容量バッテリーを搭載しているXperia Zだが、ディスプレイがオフのときに不要な機能を自動でオフにするというバッテリースタミナモードによって、バッテリーをより長持ちさせることが可能だ。なお、ドコモのXperia Zにはバッテリースタミナモードは搭載されていない。PlayStation Certified
「PlayStation Certified」は、PlayStation Mobile(PSM)のライセンスプログラムで、これに対応した端末ではPlayStationのゲームをプレイすることが可能。ソニー製のXperia Zは、もちろんPlayStation Certifiedに対応している。PlayStation Certified対応端末は、ソニー製だけでなく、シャープ製やHTC製のスマートフォンにも広がっているが、iPhone 5は非対応だ。NFC
Androidスマートフォンで徐々に広がりつつある「NFC」を搭載していることも、Xperia Zの優位点として挙げられている。NFCはFeliCaなどと上位互換がある近距離無線通信の規格で、おサイフケータイのように決済サービスとしての利用が期待されているほか、NFC対応端末同士でファイルを送受信することなどができる。microSDサポート
「microSDサポート」が9番目に挙げられている理由だ。Xperia Zは、microSDカードスロットを備えており、microSDカードを装着することで容量を拡張できる。microSDに対応していないiPhone 5は、購入後は容量を増やすことができないが、Xperia ZならmicroSDカードをいくつも差し替えて、いくらでも容量を増やすことが可能だ。カスタマイズの容易さ
Xperia ZがiPhone 5に勝る理由として、Gotta Be Mobileが最後に挙げているのが「カスタマイズの容易さ」だ。閉鎖的なOSであるiOSを搭載したiPhone 5に対し、Xperia ZはオープンなAndroid OSを搭載しており、より簡単に楽しく端末を自分らしくカスタマイズすることが可能になっている。
以上のような理由を挙げながら、Gotta Be Mobileは、Xperia Zを「これまで見てきたソニー製スマートフォンの中でも最高の出来」と評し、「混雑したスマートフォン市場の中でも、群を抜いて優れた製品であることは明らかだ」とコメントしている。
日本でも好調な滑り出しを見せているXperia Zだが、このように海外メディアからも高い評価を受けており、今後も順調に売れ行きが推移していくことが予想される。これまで、「iPhone対抗」として数多くのAndroidスマートフォンが登場してきたが、実際のところiPhoneをあらゆる面で圧倒するような機種はなかった。しかし、13メガピクセルや5インチのフルHDディスプレイをはじめ、"10の理由"でiPhoneに勝っているXperia Zならば、スマートフォン市場の潮目を変える存在となるかもしれない。