調査会社の米Strategy Analyticsが2月1日(現地時間)に発表した最新データによれば、2012年第4四半期(10-12月期)において米Appleが初めて米国の携帯電話市場で34%のシェアを獲得してトップの座に輝いたという。これまでスマートフォン単体ではトップシェアを獲得していた同社だが、携帯電話市場全体では初のケースとなった。
同四半期における米国全体の携帯電話出荷数は5200万台で、Appleが34%でシェアトップ、2位がSamsungで32.3%、3位がLGで9%だった。5200万台という出荷台数は、前年同期の5020万台に比べると3.6%伸びているものの、2012年全体の出荷台数は1億6690万台で前年同期比10.7%のマイナスとなっている。直前の3四半期は不況下で端末販売が鈍っていたほか、携帯キャリア各社が端末乗り換えに関するルールを強化したことが背景にあるとStrategy Analyticsでは分析している。一方で第4四半期における伸びは4G対応のスマートフォンと3Gネットワーク向けのフィーチャーフォンが好調だったことによるもので、Appleのシェア躍進にみられるようにスマートフォン販売が全体に好調だったことがうかがえる。
米国のスマートフォン市場におけるAppleの強さは言及するまでもないが、携帯電話市場全体でみるとフィーチャーフォンの勢力が依然として強く、台数シェア全体ではSamsungやLGなどの韓国系メーカーの影に隠れることが多かった。だが今回のStrategy Analyticsのデータが示しているのは、米国におけるスマートフォンの勢いが本格化し始めていることの証左だとみられる。なお、今年春から夏にかけてはSamsungからGalaxy S IVなどの新モデルが多数登場すると予想され、Appleが同時期に新モデルを投入しない限り、再び順位で逆転する可能性が高い。
(記事提供: AndroWire編集部)