96kHz/24bitのリニアPCM録音と192kHz/24bitのリニアPCM再生対応の「ICD-SX1000」
同社では、96kHz/24bitでのリニアPCM録音の対応したレコーダー「PCM-M10」「PCM-D50」を発売している。しかし、これらのモデルは音楽の録音や"生録"に特化した製品だ。それに対して、今回発表されたICD-SX1000は、日常的に使用できるICレコーダーのスタイルを採りながら高音質を目指したモデル。製品ラインナップとしては、「ICD-SX813」の後継モデルとなる。
マイクは、モノラルのズームマイクが1本と、ステレオマイクが組み合わされた3MIC方式の「Sマイクシステム」を採用。外装も、マイクの指向特性を高めるために新設計された。また、シーンによって、内蔵マイクの周波数特性を変化させる「MFO(Microphone frequency Optimizer)」機構も採用されている。なお、ズームマイクは、3段階で指向性の切り替えが可能だ。
A/Dコンバーターを2基使用する「Dual A/Dコンバーター」方式を採用。入力のレベルによって、A/DコンバーターをDSPで切り換えることで、1コンバーターの従来機に比べて、ダイナミックレンジとS/N比がそれぞれ10dB向上している。
リニアPCMとMP3の両方の形式で同時に録音を行う「デュアルレコーディング」機能も搭載された。
シーンセレクトをせずに最適設定で録音できる機能「おまかせボイス」も搭載。同機能は、録音時に音声解析を行い、人の声に適した録音を行うというもの。「ボイスメモモード」「インタビューモード」「会議モード」の録音レベルに自動的に設定されると同時に、人の声以外の音をカットするため、突発的なノイズなどの影響を受けにくい。
再生時の192kHz/24bit対応は、ICレコーダーを音楽プレーヤーとしても使用しているユーザーが約40%おり、ハイレゾ音源に対応した楽曲配信サイトが増えていることを受けて採用された。ハイレゾ音源への対応に伴い、内蔵メモリは16GBと、ICD-SX813の4倍に増やされている。
ヘッドホンアンプ部分は、8層基版を採用したフルデジタルアンプ「S-Master」。電源とGNDをそれぞれ別の層に分離し、最終段ドライバーの平滑コンデンサーには、超低ESRな導電性高分子コンデンサーが採用されている。
44.1kHzのリニアPCMでの録音/再生に対応した「ICD-SX734」
「ICD-SX713」の後継モデルとなるのが、「ICD-SX734」。8GBのメモリを内蔵する。ICD-SX1000と同様に、Dual A/Dコンバーター方式、おまかせボイス機能を搭載する。
型番 | ICD-SX1000 | ICD-SX734 |
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録音形式 | MP3(192kbps/128kbps/48kbpsモノラル) | |
再生形式 | リニアPCM/MP3/WMA/AAC-LC | |
リニアPCM再生形式 | 192kHz/24bit、96kHz/24bit、44.1kHz/16bit | 44kHz/16bit |
再生形式(その他) | MP3/WMA/AAC | |
内蔵マイク | ステレオ(Sマイク・システム)・ズーム | |
シーンセレクト | ○ | |
クロスメモリー録音 | ○ | |
プリレコーディング | ○ | |
デュアルレコーディング | ○ | - |
フルデジタルアンプ | ○ | - |
入力端子 | ステレオマイク入力兼用オーディオ入力 | |
内蔵メモリ | 16GB | 8GB |
外部メモリ | メモリースティック マイクロ、microSD/microSDHCメモリーカード | |
サイズ | 約W39.6×D14.6×H110.8mm | 約 W39.6×D14.9×H108.6mm |
重量 | 約82g | 約81g |