ソニーは1月18日、Bluetoothスピーカー「SRS-BTX300」「SRS-BTX500」を発表した。発売は2月21日。価格はオープンで、推定市場価格は、SRS-BTX300が20,000円前後で、SRS-BTX500が30,000円前後となっている。
スマートフォンの普及により、ワイヤレススピーカー、特にBluetoothスピーカーが好調だ。その中でも、2012年にソニーが発売した「SRS-BTV5」はヒットモデルとなっており、台数ベースだけでなく、金額ベースでもBluetoothスピーカーのトップシェアとなっているという。SRS-BTV5は、手軽にサウンドを楽しむためのコンパクトモデルだ。それに対し、今回発表したSRS-BTX300とSRS-BTX500は、ポータビリティを確保しながらも、サウンドクォリティを追求したワイヤレススピーカーだ。
SRS-BTX300は2ch、SRS-BTX500は2.1chの構成を採用している。使用しているユニットは、SRS-BTX300がφ70mmフルレンジで、SRS-BTX500はφ48mmフルレンジ+φ80mmサブウーファーだ。
SRS-BTX500のφ48mmフルレンジユニットには、磁性流体サスペンションが採用されている。磁性流体とは、1960年代にNASAが開発した磁力に反応する液体。通常のスピーカーユニットには、ボイスコイルをスピーカーユニットのフレームに取り付ける、ダンパーと呼ばれるサスペンションのようなものが使用されている。SRS-BTX500のユニットは、従来の機械的な構造のダンパーを廃して磁性流体サスペンションを採用することで、高効率化を実現。従来のユニットよりも35%低いパワーで同じ音量を出すことができるという。
キャビネットはバスレフ型ではなく、バッフル板にはパッシブラジエーターが配置されている。これは、バスレフポートでの風切り音の発生を防ぐため。SRS-BTX300は中央に1本、SRS-BTX500では左右にそれぞれ1本ずつパッシブラジエーターが配置されている。
「SRS-BTX300」(左)と「SRS-BTX500」(右)の右サイド。バスブーストとサラウンドを切り換える「SOUND」ボタン、ライン入力に切り換える「AUDIO IN」ボタン、Bluetoothへの切り替えとペアリングを行う「Bluetooth」ボタン、電源ボタンが配置されている |
アンプは、いずれもフルデジタルの「S-Master」で、出力はSRS-BTX300が10W×2、SRS-BTX500が10W×2+20Wだ。非可逆圧縮された音楽ファイルの高域補間を行う「DSEE」も採用されている。またSRS-BTX500には、「Clear Phase」テクノロジーが採用されている。これは、DSPでスピーカーの特性を補正することで、クリアな定位と奥行き感を実現するものだ。バスブーストやサラウンド機能も搭載されており、より低域再生を重視したサウンド、広がりのあるサウンドを選択できる。なお、バスブーストとサラウンドはセレクタブルとなっており、どちらか片方しか使用できない。
Bluetoothのバージョンは3.0で、NFCにも対応。NFCに対応したスマートフォンであれば、ワンタッチで接続できる。プロファイルは、A2DP/AVRCP/HSP/HFPに対応しており、ハンズフリー通話も可能だ。コーデックはSBCだけでなく、AAC/apt-Xも採用。遅延が少なく、クオリティの高いサウンドを実現する。
「SRS-BTX300」(左)と「SRS-BTX500」(右)の背面パネル。「DC IN」、「AUDIO IN」のジャックと、「BLUETOOTH STANDBY」の切り換えスイッチ、おすそわけ充電のためのUSBポートが配置されている |
電源はACアダプターまたは内蔵のリチウムイオン充電池で、フル充電の場合、SRS-BTX300は8時間、SRS-BTX500は6時間の連続再生が可能だ。バッテリーは、7.4V/1,850mAhと大容量で、iPhoneやAndroid Phone、ウォークマンなどにおすそわけ充電を行うこともできる。
型番 | SRS-BTX500 | SRS-BTX300 |
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サイズ(スタンドクローズ時) | W385×D65×H152mm | W341×D58.5×H115mm |
重量(充電池含む) | 約2,000g | 約1,600g |