CES恒例の前々日イベントで、各社がその年のCES出展製品を一部先行公開するCES Unveiledで、米Lenovoが11.6型Ultrabook「ThinkPad Helix」を公開した。同社クラシックノートのThinkPadブランド製品でありながら、タブレット部とキーボードドック部が分離合体するコンバーチブルUltrabookだ。ほか、27型の巨大"タブレット"PCを名乗り、テーブルPCとしても使える「IdeaCentre Horizon」といった注目製品も見ることができた。

例年、人が多すぎて取材が困難なCES Unveiledだが、今年も大変な混雑。写真を撮るのも話を聞くのも、おしくら饅頭に耐えながらで大変な目にあう

レノボは注目製品が多く、この場で少し紹介しておくと、これは「ThinkPad X1 Carbon」の10点マルチタッチ液晶搭載モデル

タッチパネル液晶のためか、14型で世界最薄を誇った現行のThinkPad X1 Carbonより、ディスプレイ部がちょっと厚くなっていた

筆者が本気で買って帰りたくなったのがこれ。現行の新世代ThinkPadキーボード仕様のBluetoothキーボード

ThinkPad Helix

ThinkPad Helixは、OSにWindows 8を搭載し、通常時は11.6型のクラムシェルUltrabookだが、ヒンジ部分のワンタッチのロック解除で、タブレット部とキーボードドック部に分離可能なコンバーチブルマシンだ。ディスプレイを反対側に向けた表裏逆向きドッキングも可能で、その状態でドッキングしておけば、ディスプレイを閉じた際にキーボード表面を内側に隠すこともできる。キーボードドック側にもバッテリを内蔵しているので、ドッキング時はバッテリ駆動時間を延ばすこともできる。

タブレット部とキーボードドック部が分離する「ThinkPad Helix」

ディスプレイを表裏逆向きにしてもドッキングできる

主な標準スペックは、ディスプレイは11.6型フルHD(1920×1080ドット)のIPS液晶で、表面はゴリラガラス、10点マルチタッチに対応する。OSはWindows 8で、CPUはIvy Bridge世代のIntel Core i7(GPU統合)、メモリは最大8GBのDDR3 1600MHz、ストレージは最大256GBのSSD。

主なインタフェースはタブレット側がWi-Fi、Mini DP、USB 2.0、1080p Webカメラ×2などで、NFCと4G LTEも対応する。タブレット側にはデジタイザペンも内蔵する。キーボードドック側にはUSB 3.0、HDMI、Mini DP。キーボード部にはThinkPadでおなじみの赤いトラックポイントを備え、タッチパッドはクリックボタンを内蔵した一体型だ。

タブレット側のインタフェース。ドックとの接続部に集中している

キーボードドック側で追加できるインタフェース

指でのタッチのほか、内蔵の専用デジタイザペンも利用できる

重量は全体で1.67kgで、うちタブレット、キーボードドック単体だと、どちらも単体重量はおよそ830g強とのこと。本体の厚みはドッキング時で0.8インチ(約20.4mm)。バッテリ駆動時間はタブレット単体だと5時間、ドッキングすることで10時間以上に延ばせるという。

冷却機構もユニークで、タブレット側のドッキング部の真ん中あたりに吸排気孔があるのだが、ドッキング時には、キーボードドック側のデュアルファンで冷却能力を強化できるエアフロー経路となっている

価格はCTOの構成によるのだが、北米市場の価格でだいたい1500ドル程度となり、発売は今年の第1四半期を予定している。

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