この「端末」と「クラウド」の2種類が、Kindle Fire HDの特徴だ。アプリや電子書籍、音楽は、全てアマゾンのクラウドサービス上に保存されており、どの端末からでも同じコンテンツを利用できるようになる。購入時にアカウントはすでに設定されており、これまでAmazon.co.jpで購入したアプリや電子書籍、音楽は、全てクラウド上にあるので、「クラウド」を見ると、過去に購入したものが全て網羅されている。任意のコンテンツをタッチすれば、それが端末にダウンロードされ、使用可能になる、というわけだ。

それらのコンテンツライブラリにアクセスすると、画面下部にホーム、戻る、メニュー、検索、お気に入りのアイコンが表示される。ホームアイコンからはホーム画面に戻り、戻るアイコンで前画面に移動。メニューアイコンからは各種メニューを操作できるようになる。

こちらは「ミュージック」。画面下部には、左から「ホーム」「戻る」「メニュー」「検索」「お気に入り」のアイコンが表示される。ホーム画面以外では、このアイコンで操作をする

Webサイトやアプリ、電子書籍などを利用すると、ホーム画面のスライダーに表示される

アマゾンは、Kindleストアで電子書籍、Androidアプリストアでアプリ、MP3ストアで音楽と、デジタルコンテンツを独自に提供しており、そうしたストアは、Androidはもとより、アプリを除けばPCやiOSなど、ほかの機器でも利用できる。Kindle Fire HD以前からこうしたサービスを利用していたユーザーにとっては、箱から取り出してすぐに、そうしたコンテンツを利用できる環境となっており、当然ながらアマゾンとの親和性が高い。

7インチタブレットとして、機能的には秀でた部分があるわけではないが、とにかく値段は安いし、スペックとして見劣りするわけでもない。UIは独自だが、比較的分かりやすく、あまり迷うことなく使えそうな印象。用途を絞った分、いわゆる「自由に何でもこなせるAndroidタブレット」ではないが、デジタルコンテンツのビューワーとしての完成度は高そうだ。