「いろいろな会社のWindows 8搭載PCを見て、『これなら勝負できるな』と」

マーケティング統括本部 コンシューマー&SMB製品マーケティング本部 部長の秋島健一氏

続いては、デル マーケティング統括本部 コンシューマー&SMB製品マーケティング本部 部長の秋島健一氏が、具体的に個人向けの製品群について説明した。

冒頭秋島氏は、「先週、いろいろな会社がWindows 8搭載PCを発表するのを見て、『これなら勝負できるな』と、自信を持ってお送りできるラインナップ」と新製品について語った。その具体的な製品は、Windows 8の特徴である「タッチ」とデルが得意とするUltrabookの組み合わせによるものが「XPS 12」「Inspiron 15z」の2製品。そして「タッチ」に向いたプロダクトである一体型デスクトップの「XPS One 27」「Inspiron One 2330」の2機種でタッチパネルに対応した。

「タッチ」とUltrabookの組み合わせで2製品、タッチに向いた一体型デスクトップで2製品

中でも力が入っているのはやはり「XPS 12」だ。「XPSのUltrabookとしての価値を継承しつつ、Tabletとしての新たな価値を提供する」というこの製品については、「タブレットではこれまでパフォーマンスに不満があったが、この製品はUltrabookとして十分なパフォーマンスを持っている。それをシームレスに切り替えられるのが『XPS 13』」といい、これまでのタブレットとの比較では「パフォーマンスの高さ」を、また他のコンバーチブル製品との比較では「ディスプレイ回転による便利さ」を差異化のポイントであるとした。

「XPS 12」のアドバンテージ

この回転の機構について、「強度に不安をお持ちの方もいるかもしれないが、あとでぜひ見てみてほしい。その不安は払拭できると思います」と自信を見せた。また、ディスプレイの解像度と視野角についても、「タブレットは高解像度が必要。多くのコンバーチブル型はHD+の解像度だが、われわれはフルHD。加えてみんながのぞきこんでも使えるように広視野角にしている」とその特徴をアピールし、「回転型こそコンバーチブルの本命」と断言した。

バッテリ持続時間についても、Ultrabookの基準を満たし、十分な時間を確保。これ以外の面でも、コンバーチブル型であっても「XPS Ultrabook」としての価値を継承している点を強調。「Ultrabookとしてまず使っていただきながら、タブレットとしても使える、まさにこの2つが融合した決定版」であるとした。

Ultrabookの基準に達しているから不安のないバッテリ駆動時間

コンバーチブル型である前に「XPS」のUltrabookである「XPS 12」

デザインのポイント

ポートで目をひくのは、側面に配置されたローテーションロックボタンか

また、先の原田氏の話にもあったとおり、これまで個人向けだった「XPS」シリーズは個人向けのニーズもカバーするようになってきつつある。それに対応するセキュリティ・サービス・サポートも提供していくといい、「法人にも自信を持って売り込んでいきたい」と語った。

「法人にも自信を持って売り込んでいきたい」という

この「XPS 12」が登場したことにより、「XPS」ノートブックのラインナップが整った。「タブレットとUltrabookを共存させた『XPS 12』、大好評のモバイルPCとしての『XPS 13』、パフォーマンスにすぐれたUltrabookとしての『XPS 14』、そして完全なパフォーマンス機の『XPS 15』」と、そのそれぞれの製品の位置付けを説明する。

「XPS」ノートブックのラインナップ

その「XPS 13」もこのたびリニューアルしている。そのポイントは、CPUのアップデートと、8GBメモリへの対応だ。価格は「XPS 12」と重なっており、回転などがいらない人には「XPS 13」、より多様な使い方をしたい人には「XPS 12」を選んでほしいという。

「Inspiron 15z」については、光学ドライブを含むノートPCのすべての性能を搭載しながら、高速起動で薄型軽量という「いままでのノートPCより一段上のもの」と表現した。加えて、タッチパネルにもオプション対応。「『パソコンてこんなに使いやすかったんだ』と思ってもらえる製品」だという。

「XPS 13」もリニューアル

「Inspiron 15z」について、「いままでのノートPCより一段上のもの」と紹介

プロモーションについては引き続きUltrabookにフォーカスしていくというものの、「Ultrabookはたんに薄くて軽いPCというだけではない」とする。Ultrabookがノートブックよりも一段上の製品であり、そのUltrabookでナンバーワンなのがデル――というのがマーケティングのテーマになるという。

プロモーションは引き続きUltrabookを中心に展開。「XPS 12」が12人にあたるキャンペーンも展開する

個人向けと企業向けがあいまいになる中で、ビジネス向けに提供される価値

マーケティング統括本部 リレーション製品マーケティング本部 シニアマーケティングマネージャーの大橋忍氏

最後に、デル マーケティング統括本部 リレーション製品マーケティング本部 シニアマーケティングマネージャーの大橋忍氏が、法人向け製品である「Latitude 10」を紹介した。

デルは元々、ビジネスデスクトップPCからはじまっただけあり、ビジネス向け製品には強みを持っている。個人向けとビジネス向けの垣根が低くなる中でも、ビジネス向けには安定供給やセキュリティ、ソリューションの提供、カスタムインテグレーション、ロードマップ公開といったビジネス向けの価値を提供してきた。

そして「Latitude 10」は、「Latitude」の中でも、特定用途向けの製品である「スペシャリティ」モデルのひとつとして位置付けられる。その特徴はビジネスに耐える堅牢製であり、生産性であり、管理性である。

ビジネス向けPC製品群の提要する価値

Latitudeのラインナップ

堅牢性については、剛性を高めるためのマグネシウム合金やCorning Gorilla Glass、オフィス内での利用を想定してのドッキングステーションが特徴。また生産性については、これまでのWindowsの資産をそのまま利用できるというのに加え、バッテリの交換が可能であるためにバッテリ寿命時の交換や持ち出しての長時間利用といったメリットを提供するという。管理性の面では、TPM1.2搭載でWindowsのBitLockerと合わせてHDDの暗号化ができる点や、翌日オンサイトサービスやグローバルサポートも用意していることなどを挙げた。

「Latitude 10」のさまざまな特徴

写真ギャラリー

XPS 12

XPS 12(左)とXPS 13(右)を比較

同時に発売となったBluetooth接続のワイヤレスタッチパッド

参考出品されていた23インチのマルチタッチディスプレイ。ノートPCの母艦の役割を果たせるよう、LANをUSB経由で共有できるようになっている

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