ニコンブース

ドイツ・ケルンで開幕した世界最大の写真関連見本市「photokina 2012」で、ニコンはデジタル一眼レフカメラの新製品「D600」をお披露目。フルサイズセンサーによる高画質だけでなく、動画撮影機能も充実している点をアピールしていた。

ニコンがphotokinaを前に発表したD600は、新たに開発したニコンFXフォーマットの35mmフルサイズCMOSセンサーを採用したデジタル一眼レフカメラだ。上位モデルの性能を引き継ぎつつ、ボディサイズをコンパクト・軽量化。フルサイズセンサー搭載ながら比較的低価格なモデルを実現した。

「D600」

上位モデルと同等の性能を盛り込んだ点もアピールポイントで、画像処理エンジンのEXPEED 3や視野角約100%のファインダー、防塵・防滴機構などを備える。微速度撮影、フルHD動画撮影といった動画撮影機能も充実。

レンズ交換式デジタルカメラ分野では、動画撮影機能を強化する動きが主流で、ニコンはD600ではネイチャーフォトグラファーのFlorian Schulz氏、「D800」では映像作家のSandro Miller・Anthony Arendtの両氏にデモ作品を依頼して、高度な映像撮影機能を紹介。会場でも、微速度撮影やHDMI経由での映像モニタリングのデモも実施し、性能をアピールしていた。

Florian Schulz氏による「CHASING THE LIGHT」のメイキング映像が会場で流れた

タイムラプス映像を撮影しているときの様子

マイナス30度のアラスカで撮影中、防塵防滴性能をアピールするSchulz氏

Sandro Miller・Anthony Arendt両氏による「JOY RIDE」。こちらはD800での撮影

フルサイズセンサーながら軽量・低価格ということで会場の注目度も高い。ニコンに引き続き、キヤノンがフルサイズセンサーを搭載した(比較的)低価格のデジタル一眼レフ「EOS 6D」を出してきたことで、両社の競争はまた激化しそうだ。

次ページ: スマートフォンユーザー急増はむしろ好機