ソニーは12日、デジタルビデオカメラ「ハンディカム」のレンズ交換式新モデル「NEX-VG900」を発表した。フルサイズ(35.8×23.9mm)のCMOSセンサーをEマウントで初めて搭載する。発売は10月26日で、価格はオープン。本体のみの発売となり、店頭予想価格は35万円前後(マウントアダプタ同梱)。
「NEX-VG」シリーズのフラッグシップモデル。Eマウントで初となる、有効約2,430万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載した。同日発表したソニーのデジタル一眼「α99」と同様の新開発センサーで、従来のASP-Cセンサーと比べ2.33倍のサイズとなり、捉えた映像をより鮮明に記録できる。ASP-C対応のEマウントレンズ装着時には、自動で適正サイズに調整する「APS-Cモード」に切り替える機能も搭載する。
製品には新開発のAマウントアダプタ「LA-EA3」を同梱するため、NEX-VG900はEマウントレンズに加えAマウントレンズも装着可能。
センサーは新開発で、画素受光部の面積の拡大やオンチップレンズの位置の変更により、集光効率向上を図った。ローパスフィルターも業務用機で搭載する多点分離式技術を応用した新開発のもので、モアレや偽色を低減しながらも高い解像感を得られるとする。
新たに、動画撮影時に使用できるエフェクト機能を搭載。一種類の色だけをカラーとする「パートカラー」や「トイカメラ」など、動画11種類、静止画13種類のエフェクトが使用できる。また、マニュアルボタンに割り当てられる、2軸ホワイトバランスを採用した。
このほか、本体にシーソー式のズームレバーを装備し、最大30秒での一定速ズームが手元の操作で可能となった。電動ズームレンズ使用時はそのズームレンズの光学倍率がズームレバーで操作できるほか、電動ズーム非搭載のレンズ使用時は、最大2倍・32段階のスピードで一定速のスローズームが行える。
主な仕様は、マウントがソニーEマウント、撮像素子が有効約2,430万画素・フルサイズ(35.8×23.9mm)のExmor CMOSセンサー、モニターは約92万ドット・3型のタッチパネル液晶を搭載する。
HD画質動画の対応記録形式は、MPEG4-AVC/H.264 AVCHD、ビットレートは約28Mbps/約24Mbps/約17Mbps/約9Mbps/約5Mbpsの5段階。記録サイズは1920×1080、1440×1080。STD画質動画の対応記録形式はMPEG2-PS。ビットレートは約9Mbps。記録サイズは720×480。静止画の記録形式はJPEG、RAWないしRAW+JPEG。
本体サイズはW105×H227×D130mmで、重量は本体のみで約825g。付属マウントアダプターやバッテリーを含む状態で約1030gとなっている。記録メディアはメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ/XC-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCカードが利用可能。