ソニーは24日、「Aマウント」対応の中級ユーザー向けデジタル一眼カメラ「α77」とエントリー向けの「α65」の2モデルを発表した。発売はいずれも10月中旬で、価格はオープンとなっている。

α77

α77は、写真を趣味にしている中級ユーザーをターゲットにしたモデルだ。トランスルーセントミラー・テクノロジーを搭載し、フルタイムコンティニュアスAFを実現。光を通す透過ミラーを用いることで常時、イメージセンサーとAFセンサーの両方に光を当て、ミラーレスながら高速・高精度な位相差検出AFを作動させられる。

「α77」はボディのみのキットと、ズームレンズ「DT16-50mm F2.8 SSM」が付属するズームレンズキットが用意される

このフルタイムコンティニュアスAFは動画撮影時も動作する。動きの速い被写体の映像を撮る場合でも、常時ピントを合わせた状態で撮影可能だ。なお、動画は1,920×1,080ドット(フルHD)/60pのAVCHD形式での撮影に対応。映画と同じく24pでの撮影も行える。

有効2,430万画素の超高画質を実現する新開発のExmor APS HD CMOSセンサー

撮像素子は新開発の、有効約2,430万画素・APS-Cサイズの「Exmor APS HD CMOSセンサー」を搭載。被写体の微細な部分もクッキリと写すことができる。また、APS-Cサイズセンサー搭載のレンズ交換式デジタルカメラとしては世界最速となる12コマ/秒の連写が可能なうえ、新開発の11点クロス19点AFセンサーにより、高速なAFを実現した。指定した被写体に合焦し続ける追尾フォーカス機能や、約0.05秒というプロ機並みのレリーズタイムラグを誇る点も特徴だ。

ISO感度は通常時ISO100からISO16000となっており、拡張設定ではISO50も選択可能。高感度でも低ノイズで撮影できるので、動きの速い被写体を撮る際などに有効だ。また、全てのαレンズで効果が得られるイメージセンサーシフト方式の手ブレ補正機構をボディに内蔵する。手ブレ補正効果は2.5~4.5段。高感度撮影と併用すれば、さまざまなシーンに対応できる。

高精細・高コントラストのXGA OLED Tru-Finder

液晶モニターは3軸ヒンジ方式で柔軟な角度調整が可能

ファインダーは有機ELを用いた新開発の「XGA OLED Tru-Finder」を採用。約235.9万ドットの高精細表示かつ有機ELならではの高コントラストで被写体をしっかりと認識可能だ。視野率は100%、視野角は33.3度となっている。

また、液晶モニターは3軸ヒンジ方式のバリアングル(可動式)となっている。ローアングル、ハイアングル、縦位置撮影時など、さまざまな撮影シーンで液晶モニターのライブビューを利用しやすい。

そのほかの特徴としては、フィルターを適用してアーティスティックな写真が撮れる「ピクチャーエフェクト」に、新たに「絵画調HDR」「ソフトフォーカス」「ミニチュア」「リッチトーンモノクロ」「ソフトハイキー」の5種類が追加された。従来からあるものと合わせて計11種類、15項目のエフェクトを利用できる。また、食べログや旅行の記録に便利なGPS機能や、最大で8人までの顔を認識・登録できる「個人顔登録」などを搭載。

記録メディアは、メモリースティックPRO/PRO-HGデュオ、またはSD/SDHC/SDXCメモリーカードが利用できる。サイズ/重量は約W142.6×D80.9×H104mm/約653g(本体のみ)・約732g(バッテリー、記録メディアを含む)となっている。

用意されるパッケージは本体のみのキット、およびズームレンズ「DT16-50mm F2.8 SSM」が付いた「ズームレンズキット」の2種類となっている。推定市場価格は本体のみのキットが150,000円前後、ズームレンズキットが210,000円前後だ。

α65

「DT18-55mm F3.5-5.6 SAM」が付属するズームレンズキット

ダブルズームレンズキットには「DT55-200mm F4.5-5.6 SAM」も付属する

α65はエントリーユーザーをターゲットにしたモデル。α77と同じくトランスルーセントミラー・テクノロジーにより、フルタイムコンティニュアスAFに対応。連写性能こそ10コマ/秒とα77より多少劣るが、それでも最速クラスを誇る。

撮像素子は有効約2,430万画素のExmor APS HD CMOSセンサー

その他、AF測距は3点クロス15点センサーとなり、α77で利用可能なISO50の拡張設定は利用できない(設定可能なISO感度はISO100~16000)、シャッター速度がα77は最速1/8,000秒だったのに対してα65は1/4,000秒となっている点が主な相違点だ。

撮像素子はα77と同じく、新開発の有効約2,430万画素・APS-CサイズのExmor APS HD CMOSセンサーを採用しており、高精細な写真を撮影できる。また、約235.9万ドット表示・視野率100%のXGA OLED Tru-Finderを搭載し、クッキリとした表示で被写体を認識可能だ。

電子ビューファインダーは有機ELのXGA OLED Tru-Finderを採用。また、液晶モニターは2軸ヒンジ可動となっている

動画撮影もα77と同様に、フルHD/60pのAVCHD形式で撮影可能で、動画撮影中もフルタイムコンティニュアスAFに対応する。24p撮影が行える点も同様だ。液晶モニターは約92.1万ドットの3型となっており、可動性に関しては2軸ヒンジとなっており、α77よりはやや可動域が小さい。記録メディアは、メモリースティックPRO/PRO-HGデュオ、またはSD/SDHC/SDXCメモリーカードが利用できる。サイズ/重量は約W132.1×D80.7×H97.5mm/約543g(本体のみ)・約622g(バッテリー、記録メディアを含む)となっている。

パッケージは本体のみのキットと、ズームレンズ「DT18-55mm F3.5-5.6 SAM」が付属する「ズームレンズキット」、さらに2本目のレンズとして望遠ズームレンズ「DT55-200mm F4.5-5.6 SAM」が付属する「ダブルズームレンズキット」の3種類を用意。推定市場価格は本体のみが95,000円前後、ズームレンズキットが100,000円前後、ダブルズームレンズキットが120,000円前後となっている。