ソニーは9月3日、マルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA5800ES」と「STR-DN2030」を発表した。発売は、TA-DA5800ESが11月10日で、STR-DN2030が10月25日を予定している。希望小売価格は、TA-DA5800ESが273,000円で、STR-DN2030が84,000円。

マルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA5800ES」(左)と「STR-DN2030」(右)

TA-DA5800ESは、新規設計の第4世代「広帯域パワーアンプリファイア」を採用したマルチチャンネルインテグレートアンプ。第4世代「広帯域パワーアンプリファイア」では、2008年10月に発売された「TA-DA5400ES」から2010年12月に発売された「TA-DA5700ES」までで採用されていた「第三世代広帯域パワーアンプ」に比べて、チャンネル数が7から9に増加。サラウンドバックとフロントハイを外部アンプなしに利用できるようになっている。また、サラウンドバックを利用しない場合には、フロントスピーカーをバイアンプ駆動することも可能だ。帯域特性も向上。信号経路も見直されている。

多彩なスピーカー補正機能も大きな特徴だ。従来モデル同様、スピーカーを電子的に再配置する「スピーカーリロケーション with A.P.M.」を装備するほか、「バーチャル・フロントハイ」「センタースピーカー・リフトアップ」などが搭載された。バーチャル・フロントハイは、フロントスピーカーを仮想化するもので、フロントハイスピーカーを設置できない環境でも、高さ方向の音場表現が可能になる。また、センタースピーカー・リフトアップは、センタースピーカーの位置が画面よりも下で、音の方向が一致しない場合に、フロントハイスピーカーを利用してセンタースピーカーの音像を持ち上げる機能だ。

搭載しているUSBポートも変更されている。フロントパネルに装備されたAタイプのUSBポートに、iPhone/iPodやAndroid端末、ウォークマンなどを接続可能なだけでなく、背面パネルにBタイプのUSBポートを装備。PCのUSBポートと接続してUSB DAC機能を利用できるようになった。従来機と同様に、DLNAにも対応している。ネットワーク経由の再生では、192kHz/24bit/5.1chまでの音楽信号(FLAC/WAV)に対応している。

HDMI端子は、入力9系統(うち前面1系統)/出力2系統を装備。また、本体にスイッチングハブを内蔵しており、4系統のLANポートを装備する。定格出力は、各チャンネルとも120W。適合スピーカーインピーダンスは4~16Ωとなっている。本体サイズは約W430×D420×H187.5mmで、重量は約18.5kg。

STR-DN2030は、フロントハイスピーカーにも対応した7.1chのAVアンプ。TA-DA5800ESと同様に、センタースピーカーリフトアップ機能や、ネットワーク経由での192kHz/24bit/5.1ch信号の再生に対応している。

HDMI端子は入力8系統/出力2系統を装備。スイッチングハブを内蔵しており、4系統のLANポートを装備する。定格出力は、各チャンネルとも110W。適合スピーカーインピーダンスは6Ω~16Ωだ。本体サイズは約W430×D383×H162mmで、重量は約12.2kg