テレビ機能をチェックする

続いてテレビ機能をチェックしていこう。15倍録画に対応した地上/BS/110度CSダブルチューナーを内蔵しており、視聴ソフトは「StationTV X」だ。付属のリモコンから操作するときは、Windows Media Centerを起動してから、StationTV Xのテレビ視聴や番組表、録画番組の一覧を呼び出す。マウスを利用している場合は、デスクトップのアイコンから視聴画面を呼び出すことが可能だ。

付属のリモコン(写真左)と受光部(写真右)

StationTV Xの初回起動時は、視聴地域の設定やチャンネルスキャンが必要だ。この工程には数分かかる

視聴機能では、タイムシフト再生や追っかけ再生(録画中の番組を再生する機能)をサポートしており、リアルタイムで視聴中に一時停止ボタンを押すと、録画を開始する。少しだけ早送りしたいときなどに使う30秒スキップや、10秒バックが機能として用意されているものの、リモコンから操作できないのは不便だ。ちなみにStationTV Xの起動時間は、初回こそ10秒前後かかるが、2回目以降からはその半分となる。番組の切り替え時間も3秒前後と短く、家電のテレビよりも若干遅れるくらい。上記のスキップ機能以外は、ストレスをあまり感じなかった。

テレビの視聴画面。クイックメニューを表示すると、現在放送中の番組一覧を表示。一時停止ボタンを押すと、タイムシフト再生になる

録画予約は、番組表から番組を選択して、画質と繰り返しを設定するだけと簡単だ。ダブルチューナー搭載なので、2番組まで同時に録画できる。便利だったのはオートチャプターを搭載していることで、CM部分を自動で検出し、チャプターを設定してくれる。再生時にスキップ再生を選ぶと、CM部分が自動でスキップされる仕組みだ。なお、CMがない番組はチャプター分割されない。番組の再生中にチャプターを手動で作成する機能はなく、任意のチャプターを挿入したいときは編集機能を使う必要がある。

番組表では、9チャンネル(実質3~6チャンネル程度)、3時間分の番組表が表示される

番組を選択すると、録画予約の画面になる。本体の電源を落としていても、録画予約の時間になると自動で録画してくれる

録画番組一覧から再生したい番組を選択。編集やDVD書き出しもここから呼び出す

ホームネットワーク内のDLNAおよびDTCP-IPに対応した機器へと、録画した番組を配信することも可能だ。身近なところでは、ソニー・コンピュータエンタテインメントのPlayStation 3が対応しており、本機で録画した番組をPlayStation 3側の操作で再生し、リビングの大画面テレビなどで視聴できる。

StationTV Xはダビング10に対応している。録画した番組は、書き出し機能を利用してDVDメディアやBDメディアに10回まで書き出せる(10回目はムーブになる)。ただし、「DR最高画質」モード以外の長時間録画モード(HX/HS/HLなど)で録画した番組は、DVDメディアに書き出せない。実質的に、本機が内蔵するDVDスーパーマルチドライブで運用するのは厳しいだろう。録画した番組を光学メディアで残しておくつもりなら、ブルーレイディスクドライブ搭載の上位モデル(23-1090jp)か、直販モデルのBTOメニューでTVチューナーとブルーレイディスクドライブを選択したほうがよいだろう。

自動チャプター機能により、CM部分でチャプター分割されている。スキップ再生を選ぶことで、CMをスキップすることが可能だ

編集機能はマウス操作のみ。任意の場所にチャプターを挿入できるほか、チャプタースキップを設定できる

なお、ダビング10の機能を使うには、日本HPのサポートサイトからパッチをダウンロード、インストールする必要がある(2012年8月12日時点)。諸事情はあるのかもしれないが、これでは不親切なので、出荷時からダビング10に正式対応させてほしいところだ。

迫力のある重低音が魅力のスピーカー

ディスプレイの下部にあるスピーカーも、魅力の1つだ。ヒップホップ・ミュージック界のアーティストであるDr. Dreのオーディオブランド「Beats Audio」を採用し、迫力のある重低音とクリアなサウンドが楽しめる。イコライザー機能などを備えた「Beats Audio」ソフトウェアは、プリセットを選んでさまざまなサウンドを再生可能だ。Beats Audioの効果は絶大で、試しに同機能を無効にするとその違いには雲泥の差がある。音楽コンテンツはもちろん、標準搭載のテレビ機能を含む映像コンテンツを楽しみたい人にうってつけの機能だろう。

イコライジング機能を搭載した「Beats Audio」ソフトウェアがプリインストールされている

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