Webカメラによる撮影を無事終えると、アップロードした顔写真の分析に取りかかり、トリミングからベクトル画像への変換処理が順次行われる。後はSketchbotsに完成データを送信するだけだが、電子メールアドレスを登録すると動画完成時に通知する仕組みを用意。また、ビデオを保存する際はYouTubeのアカウント(Googleアカウント)が必要だった(図05~09)。
日本で撮影した画像が(おそらく)米国のサーバーで処理され、英国のロンドンで描画されるという実験は、国々という垣根の存在を取りやったインターネットの可能性を否応なしに感じさせる。Google ChromeがgetUserMedia APIをサポートすることで、今後はWebカメラから取り込んだ映像や音声と連携するWebアプリケーションが登場するのではないだろうか。
なお、このような取り組みを行っているのはGoogleだけではなく、Mozilla Firefoxも開発者向けブログで、getUserMedia APIのサポートを表明済み。Nightly Builds(Firefox 16)からプラグインレスでWebカメラなどからデータを取得できるという。エンドユーザーにとって、主役はWebRTCやgetUserMedia APIではなく、Webアプリケーションである。これらの機能を活用したWebアプリケーションの登場を強く望みたい。
阿久津良和(Cactus)