OpenCLは1.2をサポート
OS Xの基盤部分を支える技術のなかには、オープンソースあるいは仕様がオープンなものがいくつかある。カーネルを含めOS Xを支える技術のかなりの割合がオープン……ということはひとまず置くとして、Appleが直接コントロールしない、影響力が突出していないオープンな技術のひとつには、「OpenCL」が挙げられる。一種のGPGPU技術であり、通常の演算処理にGPUパワーを用いることが珍しくなくなった現在では、OS Xのパフォーマンスを下支えする重要な技術だ。
そのOpenCLが、Mountain Lionでバージョン1.2に更新された。OS Xのフレームワーク(/ System / Library / Frameworks / OpenCL.framework)に対応するバージョンの表記はないが、OpenCLベンチマークソフト「LuxMark v2.0」を試してみたところ、プラットフォームバージョン欄に1.2との記述があることで確認できた。
2011年11月にリリースされたOpenCL 1.2では、個別の計算ユニットに対し高度な処理の割り当てを行う「デバイスパーティショニング」の導入や、OpenGLのテクスチャなどを共有することが可能になった。OS Xでの活用方法はこれからだが、CPU内蔵のエンコーダ/デコーダ機能やDSPとの連携も改良されていることから、GPUを活用したヘテロジニアスなコンピューティング環境でもあるMacの足腰を強化することは確かだろう。