シャープは6月6日、スマートフォン(スマホ)などのモバイル機器に搭載が可能な、25mm×20mm×2.5mmの小型放射線センサモジュール「QM1H0M005x」を開発したことを発表した。同製品は2012年6月29日よりサンプル価格は1万500円でサンプル出荷を予定しており、2012年8月31日より量産を開始する計画。

同モジュールは、空中の放射線(ガンマ線)を電流に変換するPINフォトダイオードと、高周波チューナーなどで培われた同社のアナログ回路技術を融合させることで開発された専用ICで構成されている。同ICには、フォトダイオードから出力される微弱な電流を検出して効率よく増幅する低雑音アンプや、振動や衝撃などの外来ノイズを独自のアルゴリズムによって除去する回路が搭載されており、これにより汎用部品で構成した場合に比べて約55%の小型化を実現できるという。

また、消費電力も通常動作時で7.5mW)を実現しており、モバイル機器におけるバッテリ消費も最小限に抑えることが可能となっている。

測定範囲は0.05～20μSv/h、出力インタフェースはI2Cで、電源電圧はDC5V(フォトダイオード)、2.75V(アナログ)、1.8V(デジタル)となっている。

シャープが開発した小型放射線センサモジュール「QM1H0M005x」