ソニーは4日、モビリティとパフォーマンスのバランスに優れたモバイルノート「VAIO S」シリーズの2012年夏モデルを発表した。店頭モデルと直販CTOのオーナーメードモデルの両方で、マグネシウム天板&外装とアルミパームレストの13.3型/15.5型の通常Sシリーズを展開するほか、オーナーメード限定で、カーボン天板とマグネシウム外装にアルミパームレストの13.3型プレミアムモデル「Sシリーズ13P」も用意する。発売日は6月9日。店頭モデルの予想価格は13.3型が約13万円から約15万円、15.5型が約17万円。オーナーメードモデルも同時発売。

「VAIO S」シリーズの2012年夏モデル

前世代のSシリーズから引き続き、ヘキサシェルとフルフラットのスマートなデザインの薄型・軽量ボディと、ディスクリートGPUのパワーも利用できる高性能を両立した、ワンランク上のモバイルノートとして位置付けられるVAIOノートだ。今世代では、最高でCPUにクアッドコアまでの通常電圧版Ivy Beidgeを搭載できるほか、Kepler世代のNVIDIA GeForce GPUも採用し、性能はさらに高水準へと進化している。物理スイッチによる内蔵/外付けGPU切替機能も備え、シーンにあわせて電力/性能のバランスを最適化できる。ストレージも大幅に強化されており、これまではVAIO Zシリーズで採用していた第3世代の高速SSDをRAID構成で内蔵することも実現している。

本機はまた、対衝撃や振動、加圧などの各種耐久試験を経て製品化されている。堅牢性も前世代からさらに進化しており、光学ドライブのスロットイン化などによりボトム部分のフラット化に成功し、ボディ剛性がアップしているという。またHDD搭載モデルでは、HDDプロテクションを、落下センサだけでなく傾きセンサも加えてコントロールすることで、よりHDD保護を強化するなどしている。

ほか、IntelのRapid Start Technology(RST)がベースのソニー独自技術「Rapid Wake+Eco」を搭載。これは、システムの高速起動と低消費電力を実現するソリューションで、本機の液晶を閉じると、データを保持したままの省電力スリープに入り、かつそのスリープ状態はバッテリのみで長期間維持でき、そのまま液晶を開けば即座に高速再開することができるというもの。これを利用することで、従来のPCのように、シャットダウン→再起動するのではなく、液晶開閉で即再開できるので、スマートフォンやタブレットのような感覚でPCを利用できるようになる。

ラインナップの詳細は、通常のSシリーズでは、店頭モデルは13.3型が「VAIO Sシリーズ13」として4モデル、15.5型が「VAIO Sシリーズ15」として2モデルと、VAIO Sシリーズ13/15のオーナーメードモデル。ほか、13.3型プレミアムモデルの「VAIO Sシリーズ13P」がオーナーメード限定となる。それぞれの仕様等は以下の通り。

「VAIO Sシリーズ13」

「VAIO Sシリーズ13」のブラック

シルバー

ピンク

店頭モデルの基本モデルとなる「SVS13118FJB」の主な仕様は、ディスプレイが13.3型WXGA(1,366×768ドット)で低反射コートのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Core i5-3210M(2.50GHz/Turbo時3.10GHz)、チップセットがMobile Intel HM76 Express、メモリがDDR3L SO-DIMM PC3L-10600 4GB(4GB×1/オンボード)、ストレージが640GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

インタフェースはWiMAX、IEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、USB 3.0×2、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD共用)、ステレオミニジャック、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW331×D224.6×H23.9mm/約1.72kg。バッテリ駆動時間は約8時間(JEITA測定法Ver1.0)。本体カラーはブラック。同モデルの店頭予想価格は約13万円。

ほか「SVS13118FJS」「SVS13118FJP」は上記モデルのカラーバリエーションモデルで、前者がシルバー、後者がピンク、店頭予想価格は同じく約13万円。上位モデルにあたるのが「SVS13119FJB」で、CPUをCore i7-3520M(2.90GHz/Turbo時3.60GHz)へ、グラフィックスをNVIDIA GeForce GT 640M LEへと強化するなどしており、こちらの店頭予想価格は約15万円。

オーナーメードモデルでは、CPUやGPU、光学ドライブ、メモリやストレージの容量を選べることはもちろん、13.3型WXGA++(1,600×900ドット)へと液晶ディスプレイを強化することもできる。また、店頭モデルには無いホワイトの本体カラーを選ぶこともできる。最小構成時の価格は89,800円から。

「VAIO Sシリーズ15」

店頭モデルの基本モデルとなる「SVS15119FJB」の主な仕様は、ディスプレイが高視野角IPSパネルの15.5型フルHD(1,920×1,080ドット)で低反射コートのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Core i7-3612QM(2.10GHz/Turbo時3.10GHz/クアッドコア)、チップセットがMobile Intel HM77 Express、メモリがDDR3L SO-DIMM PC3L-10600 4GB(4GB×1/オンボード)、ストレージが750GB HDD、光学ドライブがブルーレイ(DVDスーパーマルチ機能付)、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

インタフェースはWiMAX、IEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、USB 3.0×2、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD共用)、ステレオミニジャック×2、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW380×D255.4×H23.9mm/約2kg。バッテリ駆動時間は約6時間(JEITA測定法Ver1.0)。本体カラーはブラック。同モデルの店頭予想価格は約17万円。

ほか「SVS15119FJS」は上記モデルのカラーバリエーションモデルで、本体カラーはシルバー、店頭予想価格は同じく約17万円。

オーナーメードモデルでは、CPUやGPU、光学ドライブ、メモリやストレージの容量を選べるとともに、店頭モデルには無いホワイトの本体カラーを選ぶことができる。最小構成時の価格は89,800円から。

「VAIO Sシリーズ13P」

オーナーメード限定モデルで、店頭モデルは用意しない。ボディ素材がカーボン天板、マグネシウム外装(ボトム部分)、アルミパームレストへと変更され、見た目の高級感だけでなく、堅牢性と軽量化をさらに追及している。本体カラーはブラック、ゴールド、ガンメタリックの3色を用意。ほか内部スペックは前述のVAIO Sシリーズ13のオーナーメードモデルとほぼ共通だ。最小構成時の価格は119,800円から。

ブラック、ゴールド、ガンメタリックの3色を用意