NECビッグローブは6月1日から、3G回線とデータ通信専用スマートフォンをセットにしたサービス「MEDIAS for BIGLOBE」の提供を開始する。同社は31日、本サービスの提供開始に関して記者説明会を開催した。
本サービスは「MEDIAS NEC-102」とドコモのFOMAエリアで利用可能なモバイル通信サービス「BIGLOBE 3G」(下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbps)のUIMカード(SIM)を組み合わせたもの。デイタイムプラン(2:00~20:00利用可能)を選択しアシストパックに申し込んだ場合、月額2,960円で利用を開始できる。また、一日中利用可能なスタンダードプランの場合は、月額3,960円で利用可能。申し込みはWebサイトおよび電話で受け付ける。
説明会で登壇した同社代表取締役執行役員社長の古関義幸氏は、本サービスの概要説明を行った。現在、モバイルルーターの利用者は約600万人におよび、携帯電話・スマートフォンの2台持ちをしているユーザーも600万人ほどに上るとみられている(総務省平成22年通信利用動向調査を基に推定)。また、スマートフォンの利用時間の約8割はアプリ・メール(データ通信)に費やされているという(スマートフォン白書2012による)。これらの消費者動向を踏まえて発表されたのが、今回のMEDIAS for BIGLOBEだ。
同社では音声通話機能がついていないスマートフォン、通称「ほぼスマホ」というコンセプトで本サービスを展開していく。ケータイ+ほぼスマホの2台持ちでも月額9,000円ほどで運用できる安さが魅力。また「Skype」「LINE」「050plus」などデータ通信を利用した通話は可能なので、ほぼスマホ+通話アプリの1台運用なら月額2,960円から開始できる。
古関社長は「プロバイダにとって、モバイル回線の提供サービスは今後ますます重要になってくる。NECビッグローブでは魅力的なデバイスと回線をセットにした形で、これからも積極的にサービス展開していきたい」と力を込めて強調した。
MEDIAS NEC-102(カシオモバイルコミュニケーションズ製)は、約4.0インチのフルワイドVGAディスプレイを搭載したAndroid OS 2.3のスマートフォン。最大で5台までのテザリング接続に対応する。1GHzのCPUを搭載し、ワンセグ機能も利用できる。
最後に質疑応答の時間が設けられ、記者団の質問に古関社長が回答した。販売台数の目標は、との質問には「今回は1万台限定で販売する予定。好評であれば、別の機種も含め検討していく」と答えた。ドコモとのMVNO契約で音声通話機能をつけたSIMを販売している事業者もあるが、との質問には「NECビッグローブでは敢えてデータ通信専用のサービスをリーズナブルな価格で提供することで、新しいサービスの提案をしたい」方針であると説明。また、パケットの使用量に制限はあるのか、については「公平制御をかけている。300万パケットを越えると制御される」とした。
(記事提供: AndroWire編集部)