ソニーは17日、「Eマウント」のミラーレス一眼カメラ新モデル「NEX-F3」を発表した。発売は6月15日で、価格はオープン。交換レンズ「SEL1855」(「E18-55mm F3.5-5.6 OSS」)が付属する「ズームレンズキット」、SEL1855に加えて「SEL55210」(「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」)が付属する「ダブルズームレンズキット」の2パッケージがラインナップされる。推定市場価格はズームレンズキットが65,000円前後、ダブルズームレンズキットが90,000円前後となっている。

「NEX-F3」

APS-Cサイズセンサーを搭載しつつも小型軽量なボディのミラーレス一眼「NEX」シリーズの新エントリーモデル。難しい操作を行わず、簡単・手軽にキレイな写真を撮りたいという一眼初心者ユーザー向けのカメラとなっている。

従来モデル「NEX-C3」で最高ISO12800だった感度は最高ISO16000に対応し、暗所での撮影により強くなった。APS-Cサイズの大型センサー搭載なので、高感度時でもノイズの少ない撮影が可能だ。

【上】三分割法に基づく構図に自動トリミングを行う「オートポートレートフレーミング」を搭載 【下】「NEX」のエントリーモデルでは初搭載となる内蔵フラッシュ

また、画質劣化を抑えてデジタルズームを行う「全画素超解像ズーム」にも対応。例えば、ズームレンズキット付属のレンズ(SEL1855)では、焦点距離が最大55mm(35mmフィルム換算時)だが、最大110mm相当まで画質劣化を抑えたズーミングが可能となっている。

初心者向けの機能としては、先行して3月に発表された「α57」で搭載された「オートポートレートフレーミング」を、「NEX」シリーズとして初採用。人物撮影時に、プロカメラマンが使用する三分割法に基づく構図になるように、自動でトリミングを行ってくれる。トリミングされた部分が、全画素超解像技術により画質劣化を抑えた状態で拡大されるので、大判印刷も可能だ。

「NEX」シリーズ初搭載の機能としては、「手持ち夜景」や「オートHDR」が利用可能な「プレミアムおまかせオート」も備える。1回のシャッターで複数枚を撮影し、合成することで、手持ちでの夜景撮影時などでもブレを抑えつつノイズも少ない撮影が可能となった。また、夜景撮影に「NEX」シリーズのエントリーモデルとしては初めて、フラッシュを内蔵している。

そのほか、ソニー独自のフィルター機能「ピクチャーエフェクト」(15種類)や、背景ぼかしや明るさ、色合いなどの調整を手軽に行える「マイフォトスタイル」を備えている。


背面のモニターは、"自分撮り"も可能な180度可動式のチルト方式を採用

主な仕様は、撮像素子が有効約1,610万画素・APS-CサイズのExmor APS HD CMOSセンサーで、マウントはソニーEマウント、対応感度がISO200~ISO16000、連写速度は最高5.5コマ/秒となっている。

「NEX」シリーズ最高の撮影可能枚数となる470枚を実現

背面のモニターは3型ワイド・約92.1万ドットの液晶方式、記録メディアはメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCカードが利用可能。記録形式は2D静止画がJPEG、RAW、3D静止画がMPO、動画がAVCHDおよびMP4となっており、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドットだ。付属バッテリーの撮影可能枚数は「NEX」シリーズ最高の約470枚。

本体サイズは約W117.3×D41.3×H66.6mm、重量は本体のみで約255g、約314g(バッテリーとメモリースティック PRO デュオ含む)となっている。


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