ソニーは21日、「Aマウント」のデジタル一眼カメラ新モデル「α57」を発表した。発売は4月13日で、価格はオープン。本体のみのパッケージと、交換レンズ「SAL1855」(「DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM」)が付属する「ズームレンズキット」、SAL1855に加えて「SAL55200-2」(「DT 55-200mm F4-5.6 SAM」)が付属する「ダブルズームレンズキット」がラインナップされる。推定市場価格は本体のみが80,000円前後、ズームレンズキットが85,000円前後、ダブルズームレンズキットが105,000円前後となっている。
一眼カメラのエントリーユーザーをターゲットにしたモデルで、「かんたんに上手な写真を撮りたい」といったニーズに応える機能進化が図られている。
具体的には、まず「高速連写で決定的瞬間を撮りたい」というニーズに対応するため、AF追従テレコン高速連写が新たに搭載された。これは、通常のAF追従連写が約10コマ/秒であるのに対して、同機能を利用すると、より被写体に寄ったフレーミングで最大約12コマ/秒を実現する(ただし、画像サイズは840万画素に制限される)。これにより、スポーツ大会や運動会などでの子供の勇姿を、よりアップの状態で、かつ一瞬の表情も逃さずに捉える事が可能。
また、カメラ上級者が利用する3分割法の構図に基づいた印象的なポートレート写真を撮れるよう、「オートポートレートフレーミング」機能も新搭載。これは、人物を撮影した際に、メインの被写体の顔が向いている方向に空間ができるよう、撮影した写真を自動でトリミングしてくれるものだ。
意識せずにシャッターを押すだけで、プロカメラマンが用いるような構図の写真を撮影できる。トリミングされた画像は、ソニー独自の「全画素超解像技術」によりオリジナルの画像と同じサイズで切り出される。
なお、オートポートレートフレーミングは、連写や動画撮影などの一部の機能に対しては適用できない。適用できないのは、露出モードが「連続撮影優先AE」「テレコン連続撮影優先AE」、シーンモードの「スポーツ」「手持ち夜景」、「スイングパノラマ」「3Dパノラマ」の際と、ドライブモードが「Hi/Lo」「ブラケット」の際、「ピクチャーエフェクト」で「ソフトフォーカス」「絵画調HDR」「リッチトーンモノクロ」「ミニチュア」「ポスタリゼーション」を選択した際だ。また、画質モードでRAWないしRAW+JPEGを選んだ際や、デジタルズーム、マニュアルフォーカスを使用する際も適用できない。
その他の主な仕様は、撮像素子が有効約1,610万画素・APS-Cサイズ(23.5×15.6mm)のExmor APS HD CMOSセンサーで、マウントはソニーAマウント、対応感度がISO100~ISO25600。AFは位相差方式の15点(3点クロス)AFセンサーを搭載。背面のモニターは約92.1万ドット・3型の液晶方式で、有効約144万ドット表示・0.46型の液晶ビューファインダー(視野率100%、最大倍率約1.04倍)も備える。
記録メディアはメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCカードが利用可能。記録形式は2D静止画がJPEG、RAWないしRAW+JPEG、3D静止画がMPO、動画がAVCHDおよびMP4となっており、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドットだ。付属バッテリーの撮影可能枚数はファインダー使用時が約550枚、液晶モニター使用時が約590枚(いずれもCIPA準拠)。
本体サイズは約W132.1×D80.7×H97.5mm、重量は本体のみで約539gとなっている。