アップルは13日付けで、このところ流行しているマルウェア「Flashback」の削除ツールおよび同削除ツールを含むJava for Mac OSのアップデートを公開した。同社のサポートWebサイトおよびソフトウェア・アップデートなどから入手できる。
「Flashback マルウェア削除ツール」は、Flashbackマルウェアのもっとも一般的なバリアントを削除するもの。JavaをインストールしていないすべてのMacユーザーに推奨とされている(なお、JavaがオプションとなったのはOS X Lionからなので、このツールが対象とするのはOS X Lion環境でJavaを追加インストールしていない場合ということになる)。Webサイトからダウンロードする場合のファイルサイズは356KB。
OS X Lion用の「Java - OS X Lion 2012-003」も同様にFlashbackマルウェアのもっとも一般的なバリアントを削除する。このアップデートではまた、Javaアプレットの自動実行を無効にするJava Webプラグインが含まれている。Javaアプレットの自動実行を有効にするには、「Java環境設定」アプリケーションを使用する。なお、Java Webプラグインがどのアプレットも長期間まったく実行されなかったことを検出すると、Javaアプレットは再度無効となる。Webサイトからダウンロードする場合のファイルサイズは67.2MB。Javaをインストールしているすべてのユーザーに推奨とされている。
Mac OS X 10.6用の「Java for Mac OS X 10.6 Update 8」も、Flashbackマルウェアのもっとも一般的なバリアントを削除する。また同時に、Javaアプレットを使用しない場合はWebブラウザでJava Webプラグインを無効にすることが推奨されている。Webサイトからダウンロードする場合のファイルサイズは80.2MB。
「Flashback」は2011年9月に発見されたMac OS Xを標的とするマルウェア。4月初頭の時点で約60万台の感染が報告されたが、その後Javaアップデートによる脆弱性の解消、各社からの対策ツール公開により感染拡大は一段落したものとみられる。それでも12日時点でまだ約27万台の感染が報告されており、まだ対策をとっていない方には本ツール・アップデートによる速やかな対処をお勧めする。