企業ユースでは高度なセキュリティ対策は欠かせない。HPの製品は、特に専用ソフトウェアなどを追加しなくともセキュリティ対策が可能だ。先に挙げた「スマートカバーロック」もそのひとつだが、「HP ProtectTools」というソフトがプリインストールされており、各種セキュリティソリューションを1つのインタフェースで簡単に設定可能だ。
HP ProtectToolsは、HPのPC製品ではデスクトップPC、ノートPC、ワークステーション共通で採用されている(機能は製品により異なるので、詳細は同社Webを参照)。
このツールでは、複数パスワードを一括管理し、シングルサインオンを実現する機能や、USB接続機器の排他設定やユーザー/グループごとのアクセス制限機能、TPM1.2対応のセキュリティチップによるHDDドライブ丸ごと暗号化機能、米国国防総省準拠方式のアルゴリズム(DoD 5220.22-M)を用いた不要データの安全な消去機能など多彩なセキュリティ機能を同一インタフェースで設定をすることができる。
そのほか、バイオメトリクス技術でのアクセス制御も可能だ。顔認証だけではなく、ノート製品においては指紋認証や、(利用には別途契約が必要だが)遠隔データ消去や利用場所の追跡をする盗難対策(Theft Recovery)機能を提供しているので、高いレベルでの情報漏えい対策もできる。
「BIOSレベルでこのTheft Recovery機能を組み込んでいるため、ハードディスクを完全に消去されたとしても機能を継続できる点が特徴です。また盗難時に公的機関と連携した回収まで対応でき、グローバルでサービスを提供しているため、海外での盗難にも対応できることがユニークな点です」と白木氏は説明する。
「マルチファクタ認証 & パスワード管理機能」については、日本HPのWebに動画が掲載されている。