独自のドメイン名を使用してExchange Onlineでメールを受信する

Exchange Onlineでは「~.onmicrosoft.com」のドメイン名を使用したメールの受信が可能であるが、第2回でも説明したとおり、独自のドメイン名を使用することも可能だ。ただし、そのためにはDNSに必要なレコードを登録する必要がある。

DNSに登録する内容は、「管理」の「ドメイン」から追加したドメイン名を選択して「DNS設定の表示」から確認をすることができる。

図9 : DNS設定の表示

表示されたMX/CNAME/TXTレコードをDNSに登録することで、独自のドメイン名を使用してExchange Onlineでメールの受信が可能となる。

図10 : DNS に登録するレコード

なお、今回は設定をしていないが、オンプレミスのExchange ServerとOffice 365のExchange Onlineで同じドメイン名を使用してメールを連携させることもできる。SMTP 電子メール アドレスの簡単なドメイン共有に設定方法が紹介されているので、必要な方はこちらを参照してほしい。

メーリングリストや会議室用のメールボックスを作成

一般的な業務の中では、全従業員や部署内の従業員に対して一斉にメールを送信したり、製品や営業の問い合わせ先として1つのメールアドレスで複数の従業員がメールを受信したりすることが必要なシーンも出てくる。そのようなケースではメーリングリストが有効だが、Exchange Onlineでももちろん対応機能が用意されている。

メーリングリストの作成は、ECPの「ユーザーとグループ」の「配布グループ」から行える。メールアドレスに使用する文字列や参加メンバーを指定するだけで設定できるので、必要に応じて使用するとよいだろう。

図11 : 配布グループを使用したメーリングリストの作成

また、Exchange Onlineではユーザーのメールボックスだけでなく会議室のメールボックスを作成することができる。ECPでメールボックスを新規作成する際に「会議室メールボックス」を選択することで会議室用のメールボックスを作成することが可能である。

図12 : 会議室メールボックスの作成

こちらを用意すると、会議の出席を依頼する際に「会議室」を選択することで、会議室の空き状況を確認しながら会議の日程を調整することができる。マイナビ商事でも会議室A、B、Cそれぞれに対して、「MeetingRoomA@~」、「MeetingRoomB@~」、「MeetingRoomC@~」といった会議室メールボックスを用意することにした。

図13 : 会議室予約

そのほか、Exchange Onlineでは備品用メールボックスを作成する機能も提供されている。こちらを使用することで、プロジェクターや社有車など、各種備品の予約システムを用意することができる。