そのほかの撮影機能としては、5種類の縦横比を選べるマルチアスペクトや、光量を抑える内蔵NDフィルター、撮影時または撮影後に発色傾向を変更するマイカラー機能、階調の再現域を広げる「i-コントラスト」などに対応する。

撮像素子には、1.5型(18.7×14mm)の有効1430万画素CMOSセンサーを搭載。センサーサイズは、EOSシリーズが採用するAPS-Cサイズ相当(22.3×14.9mm)よりはやや小さく、マイクロフォーサーズ(17.3×13mm)よりはやや大きい。従来の「PowerShot G」シリーズの1/1.7型(7.4×5.6mm)と比べた場合は、約6.3倍もの面積となる。

この大型センサーと画像処理エンジン「DIGIC5」によって、低ノイズの高感度画質を実現。感度はISO100~12800に対応するが、ISO1600くらいまではあまりノイズが気にならず、実用的な画質を得られる。また、センサーに最適設計されたレンズによって、四隅までくっきりと解像する細部表現力の高さも確認できた。

起動やAF、ズーム速度などのレスポンス面と拡張性ではデジタル一眼に及ばないものの、画質については遜色のないレベルだ。高画質を気軽に楽しみたい人にオススメ。デジタル一眼ユーザーのサブカメラとしても使用できるだろう。

撮影モード:絞り優先AE(F8 1/15秒) / 露出補正:±0 / 感度:ISO100 / WB:太陽光 / 焦点距離:60.4mm

撮影モード:絞り優先AE(F5.6 1/6秒) / 露出補正:±0 / 感度:ISO400 / WB:オート / 焦点距離:15.1mm

撮影モード:絞り優先AE(F2.8 1/6秒) / 露出補正:±0 / 感度:ISO400 / WB:オート / 焦点距離:15.1mm

撮影モード:絞り優先AE(F5.6 1/40秒) / 露出補正:±0 / 感度:ISO400 / WB:オート / 焦点距離:25.9mm

撮影モード:絞り優先AE(F4 1/8秒) / 露出補正:-0.3 / 感度:ISO400 / WB:オート / 焦点距離:15.1mm

撮影モード:絞り優先AE(F2.8 1/8秒) / 露出補正:+0.3/ 感度:ISO800 / WB:オート / 焦点距離:15.1mm

上段左から順に、ISO100/200/400/800、下段左から順にISO1600/3200/6400/12800で撮影。撮影モード:絞り優先AE(F10) / 露出補正:-1 / WB:オート / 焦点距離:48.1mm

関連記事
キヤノン、一眼カメラ並みの描写力を誇る1.5型CMOS搭載「PowerShot G1 X」 (2012年2月7日)
キヤノン、PowerShotのフラッグシップ「G」シリーズの新型「PowerShot G12」 (2010年9月15日)
【レビュー】1/1.7型CMOSとF2.0レンズ搭載の高機能機--「PowerShot S100」を試す (2011年12月26日)
【レポート】CP+2012 - 「EOS-1D X」展示や吉高由里子のトークショーに人だかりが - キヤノン (2012年2月10日)