【レビュー】
キヤノン「PowerShot S100」は、マニュアル撮影やRAW記録に対応したコンパクトデジカメだ。2010年に発売した「PowerShot S95」の後継機にあたり、気楽に持ち歩ける薄型ボディを維持しながら、ズームレンズの倍率アップや撮像素子の高画素化を実現している。今回はその機材を借りられたので、レビューをお伝えしよう。
ボディは奥行き26.7mm、レンズ部の突起を除くと約19mmの薄型形状を採用。従来機に比べて高さが1.4mm増したが、幅は9mm、奥行きは2.8mmそれぞれ減っている。デザインは基本形状を踏襲しつつ、ボディ前面に新たにタテの切れ込みを設け、ホールド感を向上させている。カラーバリエーションは従来と同じブラックに加えて、シルバーを追加。シルバーはやや赤みを帯びた色合いで、高品位な雰囲気が漂っている。
今回のモデルチェンジの注目点は、レンズと撮像素子を一新したこと。従来機の「PowerShot S95」や「PowerShot S90」は光学3.8倍ズームレンズを搭載していたが、そのワイド側とテレ側をそれぞれ拡張し、35mm換算で24~120mm相当の光学5倍ズームレンズを新装備する。
レンズの開放値はワイド端でF2.0、テレ端でF5.9に対応。テレ端はやや暗くなったものの、ワイド端の明るさF2.0と薄型スタイルを保ちながら、ズームの倍率アップを図ったのはお見事だ。パースペクティブを強調したワイドな構図から、遠景を引き付けたアップの撮影までを楽しめる。
撮像素子は、従来の1/1.7型有効1,000万画素CMOSから、新開発の1/1.7型有効1210万画素CMOSへと変更された。最近では1,600万画素以上のセンサーを搭載したコンパクトデジカメも増えているが、このPowerShot S100は「1/1.7型」というやや大型の撮像素子であることがポイントだ。一般的な「1/2.3型」に比べて受光面積が大きく、感度の面で有利になる。
加えて、ノイズ低減処理を強化した新エンジン「DIGIC 5」の搭載によって、低ノイズの高感度画質を実現している。感度はISO80~6400に対応。試用では、ISO800くらいまでは実用的な高感度性能を確認できた。
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