Intersilは、バッテリ動作機器やリモートセンス機器などの電力要件の厳しいアプリケーション向けに、RS-485/RS-422トランスミッタおよびレシーバである「ISL3261xE」シリーズの販売を開始した。同製品は、動作電源電圧が1.8Vからであるほか、消費電力を150μW以下に抑えた点が特徴で、バッテリ動作時間をできるだけ延ばしたいアプリケーション、あるいは電源サイズをできるだけ小型化したいアプリケーションに適したソリューションと同社では説明している。

同製品シリーズは、トランスミッタ「ISL32613E/ISL32614E」およびレシーバ「ISL32610E/ISL32611E /ISL32612E」で構成されている。それぞれ電源電圧範囲は1.8V~3.6V、データレートは256kbpsとなっている。低消費電流はトランスミッタが80μA、レシーバが110μAとなっている。各デバイスともに16.5kVのESD保護耐圧を有している他、周囲温度125℃まで動作可能。

ISL32613E/ISL32614Eは、1.8V動作時の消費電力が3.6V動作時の消費電力に比べて2桁以上低い。ISL32610E/ISL32611E/ISL32612Eは、スイッチングポイントが対称(±200mV)で、ヒステリシス電圧が充分な幅を有している。スイッチングポイントが対称になっているため、「フルフェイルセーフ」タイプのレシーバでありがちなデューティサイクル歪みが生じない一方で、ヒステリシス電圧幅が大きいため高いノイズ耐性が確保されている。

また、バス電流が±40μAと小さいため、リピータを使うことなく、1つのネットワーク上に256個以上のトランスミッタを接続可能で、RS-485仕様が定める最大32単位負荷という要件に適合している。

同製品シリーズのトランスミッタとレシーバは、省スペースのSOT-23パッケージで供給される。1,000個受注時の単価は、トランスミッタが0.85ドル、レシーバが0.95ドルとなっている。

RS-485/RS-422トランスミッタ/レシーバ「ISL3261xE」シリーズの製品イメージ