「ソニーが双眼鏡を作るの!?」と発表当時、世の好事家を大いに沸かせたデジタル双眼鏡カメラ「DEV-3」が、11月11日ついに発売された。マイナビニュースとしてもぜひレポートしたいところだが、ただ「覗いてみました」だけでは面白くない。そこで、せっかく3D形式のフルHD動画撮影が可能なのだからと、鉄道撮影のフィールドに持ち込んでみた。果たして……。
まず、外観とスペックを簡単におさらいしておこう。DEV-3は、従来の双眼鏡にCMOSセンサーとEVF(電子ビューファインダー)を搭載した“デジタル双眼鏡”だ。といっても、そこまでなら似たような製品が今までにもいくつか市場に存在しており、特に珍しいものではなかった。だが、そこはソニー。ビデオカメラやデジタルカメラの開発で培ったフルタイムAFや手ブレ補正といった技術を備え、単なる双眼鏡としてだけでなく、3D形式のフルHD対応ビデオカメラとして使うこともできるヘビーデューティーな仕様を身にまとい、今までになかった新ジャンルの製品となっている。
本体のサイズは幅155mm・奥行き219mm・高さ88mm。一般の双眼鏡としてはかなり大きいが、豊富な機能を考えればやむを得ないだろう。とはいえ、両手で支えて持ってみると、こと男性の手には適度な大きさであり、1,230gの重量も重いとは感じなかった。それは、持ちやすいデザインによるところも大きいだろう。それに、写真を見ていただければわかるとおり、とにかくカッコイイ! 宇宙船をも思わせるブラックのボディ。そして、その上面に展開配置されたボタンと各所の英文字。なんと、DEV-3の本体にプリントされた文字はほぼ英文字のみで、日本語の注意書きは底面にわずか1ヶ所だけなのだ。SF映画に出てきそうな近未来機器とも思えるカッコ良さは、そのせいもあるだろう。