シャープは25日、「フリースタイルAQUOS F5」シリーズを発表した。表示画素数は60V型と40V型が1,920×1,080ドット(フルHD)で、32V型と20V型が1,366×768ドット。価格はすべてオープンで、推定市場価格は60V型が38万円前後、40V型が15万円前後、32V型が11万円前後、20V型が8万円前後となっている。
型名 | LC-60F5-B/S | LC-40F5-B/W | LC-32F5-B/W | LC-20F5-B/W |
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カラー | ブラック/シルバー | ブラック/ホワイト | ||
画素数 | 1,920×1,080 | 1,366×768 | ||
発売日 | 10月28日 | 9月15日 | 10月28日 | |
価格 | オープン | |||
推定市場価格 | 38万円前後 | 15万円前後 | 11万円前後 | 8万円前後 |
フリースタイルAQUOSは、ディスプレイと別ユニットとなったチューナーを組み合わせたスタイルのテレビだ。このようなスタイルを採用することで、本モデルではレイアウトフリーを実現している。
従来、テレビを設置する場所はアンテナコンセントの近くと相場が決まっていた。しかし、決まった場所にテレビが置かれることで、部屋のレイアウトはある程度固定されてしまう。フリースタイルAQUOSではチューナーユニットはアンテナコンセントのそばに設置する必要があるが、チューナー~ディスプレイ間は5GHz帯のIEEE 802.11nでワイヤレス接続されるため、ディスプレイは電源さえ確保できればどこに置いても構わない(市販のルーターを使用すれば、チューナーとディスプレイを別に部屋に配置することも可能だ)。テレビの設置場所に左右されずに部屋のレイアウトを決めることが可能だ。
「F5」シリーズのチューナーユニット。AQUOS PHONEのAQUOSリモートによる操作も可能だ。また、チューナーユニットにUSB接続タイプの外付けHDDを取り付けることで、番組録画を行うこともできる |
従来のテレビでは樹脂製のキャビネットの内側に金属性の枠が配置されており、これに液晶パネルや基板などの部品が取り付けられていた。だが、このフリースタイルAQUOSでは、この金属枠をキャビネットのフレーム部分と一体化して部品点数を削減。また、枠の材質をスチールからアルミに変更するといった軽量化策も採用されている。これらの変更によりディスプレイ部は、60V型で約21kg、40V型で約8.5kg、32V型で約5.5kg、20V型で約2.5kgと大幅に軽量化された。また、ディスプレイの最薄部が約2.7cmという薄型化も実現している。
この軽量化により実現しているのが、従来よりも手軽に行える壁掛け設置スタイル。製品にはテーブルスタンドのほかに、スリム金具と呼ばれる壁掛け用の金具が標準で付属している(LC-60F5/40F5/32F5)。「F5」シリーズを付属のスリム金具で壁掛け設置を行った場合、壁からパネル前面までの距離は4cm。壁と一体化した壁掛け設置が可能だ。ちなみに従来は、金具だけで約8cmの厚みがあり、それに加えてテレビの厚みの分だけ壁から離れたところにパネル面が存在していた。また同社では、賃貸物件などで壁に金具を取り付けられないケースでも利用できる、壁寄せ設置用のテレビラックも近日中に発売する予定だ。さらに、サードパーティーから横方向の角度調節機能が付いた壁掛け金具も発売される予定となっている。同社の予測では、F5シリーズの壁掛け比率は、今年後半で約10%、来年は約40%程度になるだろうとのことだ。
なお、LC-20F5には、標準では壁掛け金具は付属しないが、オプションの「壁掛けフック」(AN-20WL1:6,300円)を利用可能。フックに引っ掻けるだけの簡単設置で、さらに本体にキャリングハンドルを装備するなど、より場所を選ばない視聴スタイルを実現している。