「XPS 15」の現行製品は、2010年秋に登場したものをベースに、第2世代Intel Coreプロセッサを搭載するなどのアップデートを行ったもの。「Inspiron」よりも高性能だが「Alienware」ほどゲームには特化していない、パワーユースとマルチメディア用途に適した製品、という位置付けだ。

「XPS 15」のターゲットは、「XPS」シリーズのもう1機種の15インチノートPC、「XPS 15z」と比較するとよりわかりやすいかもしれない。「XPS 15z」は、"15インチノートPCでは世界最薄"というのをセールスポイントとしており、スタイルも洗練された仕上がり。ただしスロットローディング式の光学ドライブを採用するためにブルーレイドライブをオプションとしても選択できず、また天板部のデザインを自由に選べるdesign studioにも非対応、テレビ機能搭載不可など、薄さ実現のためにあきらめざるをえなかった部分もある。それに対して「XPS 15」はそういったところを切り捨てず、しかもそれを比較的リーズナブルな価格で提供しているラインナップなのだ。

サイズおよびフォルムは2010年秋に登場した時点から変更されておらず、15.6インチワイドタイプのオールインワンタイプの標準的なもの。ただしキーボードは昨今流行のアイソレーションタイプに変更されている。なぜかディスプレイに隠れてしまう位置に配置されているHDDアクセスとバッテリ状況を示すLEDの場所も残念ながら変更されていない。

外観に関する大きな変更点としては、キーボードがアイソレーションタイプに変更されている

天板のデザインは、design studioで用意された100種類以上のデザインから選択可能。今回の試用機では「A Grape Fit! by OPI」というデザインカバーがセットされていた。シンプルなものからかなり個性的なものまでとにかく多数のオプションが用意されているので、必ずや気に入るデザインが見つかるだろう。ただしDesign Studioのカバーを選択すると価格はプラス5,250円となるので、通常カバーに不満がなければそのままにしたほうが安上がりではある。また、同じくDesign Studio対応の「Inspiron 15R」とは違い、天板カバーを複数購入してワンタッチで着せ替えるということはできない。

試用機の天板デザインは「A Grape Fit! by OPI」というもの

天板カバーデザインは100種類以上から選択できる

インタフェースも充実。映像出力はHDMI/Mini Displayportが用意されており、USB 3.0×2とUSB 2.0(PowerShare対応)/eSATA兼用×1も装備している。S/PDIFの音声出力を搭載しているのも、マルチメディア用途を考えると心強い。

左側面にはUSB 3.0を1つ配置

右側面には光学ドライブとオーディオ端子、USB 2.0(PowerShare対応)/eSATA兼用ポートを装備する

後面。Mini Displayport、HDMI、LAN、電源コネクタ、USB 3.0を装備する

前面中央にはメモリーカードスロットがある

スピーカーはJBL製