モバイルノートとしての堅実な構成

ビジネス向けモバイルノートの画面にはノングレアタイプの液晶パネルが使われ、それ以外のノートPCでは光沢タイプのパネルが使われることが多いが、VAIO Sシリーズでは両者の中間的な性質を持つ、「VAIOディスプレイプラス(低反射コート処理)」を画面に採用している。

引き締まった黒と鮮やかな色彩を実現しながら、周辺光の映り込みも少ない低反射コート液晶

どこで使うかわからないモバイルノートの場合、背後にある照明などが画面に映り込みにくいノングレアタイプの液晶が望ましいケースは多いが、通常のノングレアパネルでは光がディスプレイ表面で拡散するため、黒を表示しても白っぽく浮き上がって見えてしまい、コントラストや色の鮮やかさの低下につながる。VAIO Sシリーズの低反射コートディスプレイは、周辺の光の反射を抑えながらも引き締まった色の表現が可能で、動画コンテンツなどを鮮やかな色で楽しめるほか、デジカメで撮影した画像の補正を行う場合にも、一般的なモバイルノートより微妙な色の変化を確認できる。

また、モバイルノートではバッテリ部分が大きく膨らんだデザインの製品も少なくないが、VAIO Sシリーズは前面から背面まで形状がフルフラットであることも特徴だ。書類や小物が入ったカバンからの出し入れ時、引っかかった中身が一緒に出てきてしまうことなどが防げるほか、見た目にもすっきりとして美しい。オプションの拡張バッテリも底面全体に装着する形となっているので、拡張バッテリ利用時もフルフラットデザインを維持している。

カバンへの出し入れもスムーズなフルフラットデザイン

そのほか、キーボードバックライトを全モデルで標準装備しており、手元をはっきり視認できない暗い場所での利用時にも困らない。AC電源接続時は常時、バッテリ駆動時には照度センサーと連動し暗い場所でのキー入力を行うと一定時間点灯するが、いずれも常時オフに設定可能。また、周囲の明るさに応じて自動的にバックライトの明るさを調光することもできる。

キーボードバックライトの点灯例