iPhone 4

より高速なA5プロセッサと800万画素カメラを搭載した新型iPhoneが今年9月に登場する見込みだと、製品に近い2人の証言者の話を基に米Bloombergが6月22日(現地時間)に報じている。つい先日、Boy Genius Reportの「デザインを一新した新型iPhoneが8月に投入される」という噂を紹介したばかりだが、わずか1日でそれを否定する新たな噂が登場したことになる。だが確実なのは、新型iPhoneがほぼ確実にこの新学期シーズン(米国での新学期は9月)をターゲットに投入されるということだ。

Bloombergによれば、新型iPhoneで採用されるのはiPad 2でも搭載されているデュアルコアのA5プロセッサで、カメラは以前にも紹介したように現行のiPhone 4の500万画素から800万画素へとグレードアップしているとのこと。先日のBGRのレポートでは外見が大きくリフレッシュされるという話が出ていたが、Bloombergが今回の関係者の話として伝えるところによれば、見た目上はiPhone 4から大きな変化はないという。搭載されるソフトウェアはiOS 5となり、iCloudをはじめとするWWDCで紹介された新機能の数々がそのまま利用できる見込みだ。ただ、これらのアップデート情報を鑑みるに、9月に投入される新型は「iPhone 5」というよりもやはり「iPhone 4S」と呼べるようなマイナーアップデート的な製品に近いといえるかもしれない。

Bloombergではこのほか、新型iPadと廉価版iPhoneの2つの話題にも触れている。現在開発中の新型iPadは現行モデルの約3倍の解像度で、そのディスプレイは「iPhone 4のそれに酷似したもの」になるという。この情報にならえば、新型iPad (「iPad 3」の名称でも一部で呼ばれている)は「Retinaディスプレイ」を採用することになり、より精細な表示を楽しめるようになるだろう。iPad 3については筐体サイズがより小型の7インチのものになるという噂も出ているが、今回の報道では本体サイズの点には触れていない。また廉価版iPhoneについては、現行のiPhone 4のスペックをほぼ踏襲するものになるという。より小型の筐体を採用し、主に途上国などの新興市場を狙うスペックの製品になるという話だが、その詳細は依然として不明だ。だが、これが現状ハイエンドに偏ったAppleの製品ラインを補完する役割を持つことは間違いない。

Appleの新製品が正式発表されるまでは、このようにたくさんの真実ともフェイクともつかない情報が多数飛び交うことが多い。だが今回、Boy Genius Reportの話題が出た直後にそれを打ち消す話題がすぐに報じられたあたり、秘密裏に情報のコントロールが行われている可能性も否定できない。これらの情報が真実かどうか、いずれ明らかになることだろう。