COMPUTEX TAIPEI 2011でのNAS関連メーカーの展示ブースから新製品を紹介しよう。QNAPやThecusなど、ネットワークストレージメーカーのブースには、Sandy Bridgeを搭載したハイエンド向けNASが登場している。

QNAPのSandy Bridge NASは6月にも投入

QNAPでは「TS-879 Pro」「TS-1079 Pro」など、末尾のモデル名が「79」となった心シリーズが登場。なんとSandy Bridge搭載NASだ。きょう体は共通で879が8ベイ、1079が10ベイの横置きデザイン。このほかラック向けの製品でもSandy Bridge搭載モデルが展開される。基本的に全てビジネス向けであり、機能面もそちらの市場にフォーカス、少数ベイ製品の展開は、現時点では検討されていないとのことだ。TS-1079 Proは間もなく出荷が開始される。

10ベイの「TS-1079 Pro」。よく見ると新デザインで従来のきょう体よりもエアホールが増加、拡大している

8ベイの「TS-879 Pro」。きょう体は10ベイと共通だが、下の2ベイを利用していない

"Sandy Bridgeを搭載するから"ということは無さそうだが、きょう体パネルの一部にメッシュパネルを用いたり、カートリッジの通風口なども大型化し、冷却性能も向上させている。本体背面には拡張スロットを備えており、ここにDual 1000BASE-Tカードや10ギガビットイーサカードなどのオプションを増設可能という。ストレージのインタフェースはSATA 3に対応し、メモリはDDR3、USB 3.0端子も備えている。搭載されるのはデュアルコアのCore i3で動作クロックは3.3GHz。また、ラックモデルではSandy Bridge世代のクアッドコアXeon 3.1GHzが搭載される。

背面のインタフェースと電源・冷却部。12cmファンを2基搭載しているほか拡張スロットやeSATA、USB、シリアル、2系統のGbEなどが確認できる

79シリーズはラックマウントタイプも展開される。こちらは8ベイの「TS-879U-RP」と12ベイの「TS-1279U-RP」。なお、製品名にECが付くモデルはメモリがECCに対応したもの

家庭向けNASの新製品では「MS-2000」が展示されていた。2ベイのNASとしてRAID 0/1に対応し、かつHDMI端子やリモコンを備えネットワークメディアプレーヤーとしても利用可能だ。NASとしてのCPUには2GHz駆動のMarvell製チップを搭載し、これに加えプレーヤー側のCPUとしてC-Mediaのチップも搭載するデュアルCPUマシンであると担当者は説明している。デュアルCPUであるため、ネットワーク側に負荷がかかってもプレーヤー側のパフォーマンスが維持されるとか。ネットワーク機能は有線LANに加え無線LANにも対応。DLNAに対応するほかDTCP-IPにも対応予定。プレーヤー側の機能としては既に登場しているNMP-1000と同等であるとのこと。ストレージを追加できるeSATAも備えている。

ネットワークメディアプレーヤーとしても利用できる2ベイNAS「MS-2000」。リモコンも付属する

LANのほかHDMI端子やeSATA等を備える。また、デモではUSB端子に台湾のTVチューナーを接続していた

MS-2000の機能など。このほかアプリケーションの追加で機能を拡張していけるのも同社NAS製品の特徴

そのほかQNAPはNASのイメージが強いが、ポータブルルータやポケットルータも新製品が展示されていた。

左がポータブルルータの「MR-10L」、右がポケットルータの「MR-102」

MR-10LはLAN/WAN用端子を備え、さらに無線LANにも対応している。出張時、ホテルのLANから先を無線化するのに便利

MR-102はバッテリーを搭載したポケットルータ。USB端子を通じて3Gモデム等を接続できる