MSIブースで見つけた新製品について紹介する。

同社ブースでは万全の警備体制が敷かれており、近づくと護衛(?)に銃口を向けられる。あの、取材したいんですが…

マザーボード

「X79A-GD65」は、未発表の「Intel X79 Express」チップセットを搭載するというマザーボード。まだかなり初期のサンプルのため、実際に発売となる際にはレイアウト等が変更となる可能性が高いが、同社独自の品質規格の次世代版「Military Class III」に対応する予定だという。

「X79A-GD65」。メモリスロットはCPUの両サイドに配置されている

「Military Class III」を採用する予定とか

COMPUTEX初日に正式発表されたAMDの9シリーズ・チップセットを搭載するSocket AM3+マザーボードとしては、AMD 990FX+SB950の「990FXA-GD80」を用意。なんでも元々は「Big Bang」シリーズとして開発が進められてきたモデルということで、品質や機能に関しては「かなりBig Bangに近いGD80」と言えそうだ。6月中の発売を予定。

「990FXA-GD80」。AMDの「FX」プロセッサ(未発表)をサポートするという

PCI Express x16スロットは4本。もちろんSLI/CrossFireXを両サポート

またこちらはチップセットも未発表だが、「A75」チップセットを搭載するというモデルが「A75A-G35」(ATX)と「A75MA-G55」(マイクロATX)。こちらも初期サンプルであり、レイアウトはあまり当てにはならないが、A75MA-G55にはPCI Express x16スロットが2本あり、2-way CrossFireをサポートすると書かれていた。

「A75A-G35」。G35なのでわりとシンプルな構成

バックパネル。グラフィックス出力はVGA/DVI/HDMIの3つ

「A75MA-G55」。マイクロATXだがMilitary Class II採用のモデル

スペック表。対応CPUは未発表の「FM1」プロセッサ

Intel Z68チップセットの製品はすでに発売済みだが、今回初登場なのは「Z68A-GD80(G3)」というモデル。末尾の「G3」とはなんぞや? ということだが、これはB3の誤植ではなく、PCI ExpressのGen 3に対応させたということ。基本的には製品のリビジョン変更であり、レイアウトは従来の「Z68A-GD80(B3)」と変わらないようだ。

「Z68A-GD80(G3)」。見た目は従来のZ68A-GD80(B3)と全く同じ

良く見ると、PCI Expressスロットの上から2つはレバーの形状が異なる。これがGen 3対応

ただし、グラフィックス用のPCI ExpressインタフェースはCPU側に内蔵しているため、Gen 3を利用するためには「Ivy Bridge」(コードネーム)が必要となる。Sandy Bridgeでは当然ながらGen 2になるので注意だ。

PCI Express Gen 3対応を大々的にアピール。「世界初」だという

ちなみにZ68チップセットの登場により、LGA1155の製品ラインナップはZ68にシフトするメーカーもあるが、同社はP67/H67も引き続き提供するという。Z68はその上位モデルと位置付けられ、高機能な製品を中心に投入されるとのこと。

グラフィックスカード

グラフィックスカードでは、「N580GTX Lightning Xtreme Edition」が面白い。カード自体は、メモリが1.5GB→3GBに増強された以外は従来の「N580GTX Lightning」と同様だが、Xtreme EditionではVGAクーラーのファンが特殊な塗装になっており、温度の変化を色の変化で見ることができる。縦置きのケースだとファンを覗き込むのも大変そうな気もするが、面白い機能だ。

青色のファンが特徴的な「N580GTX Lightning Xtreme Edition」(上)。下のは通常版

温度によってファンの色が変化するという。最初は青だったのが45℃あたりで真っ白になるらしい

じつはXtreme Editionのファンにはもう1つ特徴があって、それは電源を入れて最初の30秒だけ逆回転することで、溜まったホコリをはき出すという「Dust Removal」機能。クーラーに溜まったホコリは冷却の効率を悪化させるが、PCを起動するごとにホコリを取り除いておけば、メンテナンスの回数も減らすことができそうだ。

写真では分からないが、デモの動画ではファンの逆回転によって、派手にホコリが外に飛び出していた