オーディオマニアや音好きな人の間で絶大な人気を誇ってきたオンキヨーのWAVIOシリーズ。特に「SE-90PCI」や「SE-200PCI」などPCI接続の内蔵型サウンドカードが好評だったのだが、2008年にSE-200PCIの改良版である「SE-200PCI LTD」をリリースして以来、製品が止まっていた。PC側もここ数年で大きく変化し、すでにPCIバススロットを持たないマシンも増え、「オンキヨーの機材を使いたいけれど、今のマシンでは利用できない…」といった声も聞かれるようになっていた。
そんな中、オンキヨーが待望のPCI Express x1に対応した内蔵型サウンドカードの新製品、「SE-300PCIE」を4月末に発売した。実売価格が34,800円前後と決して安くはないが、久々の製品だけにユーザーの注目度も高いようだ。そのSE-300PCIEを使ってみたので、音質や使い勝手などをレポートしてみよう。
■ 主な仕様
[製品名] SE-300PCIE [SN比] 120dB(2ch アナログ出力、※オンキヨー調べ) [デジタル入力サンプリング周波数] 44.1kHz、48kHz、96kHz [デジタル出力サンプリング周波数] 32kHz、44.1kHz、48kHz、96kHz [入力端子] アナログ、マイク、デジタル光 [出力端子] 2chアナログ(ステレオRCA)、デジタル光、デジタル同軸、ヘッドホン、フロントスピーカー(L/R)、センタースピーカー/サブウーファー、サラウンドスピーカー(L/R)、サラウンドバックスピーカー(L/R) [サイズ] 本体 : W25×D181×H126.5mm、拡張ボード : W21.5×D43.5×H126.5mm [重量] 本体 : 300g、拡張ボード : 36g [対応OS] Windows Vista(SP1以降/7) [店頭予想価格] 34,800円前後
アナログオーディオ回路部分にノイズ防止用の銅シールドカバー、デジタル回路と電源周りには高透磁率の鉄シールドカバーをかぶせた、かなりゴツイ感じのSE-300PCIE本体には、オーディオメーカーとしてのノウハウが集積されている。この銅シールドの内側には、オンキヨーのセパレート型オーディオ機器のフラグシップモデルに搭載されている「DIDRC」回路なるものが採用され、まさに高級オーディオとしての出力を誇っているというのだ。DIDRC回路の先には金メッキのRCAステレオライン出力が用意されており、ここにアンプおよびスピーカーを接続して音を再生するわけだ。