サイレックス・テクノロジーは5月9日、同社無線LANモジュールのラインアップとしてSDIOインタフェース無線LANモジュール「SX-SDCAN」「SX-SDMAN」、ならびにインテリジェントタイプ無線LANモジュール「SX-530」を開発中であることを発表した。

左からSDIOインタフェース無線LANモジュール「SX-SDCAN」、同「SX-SDMAN」、インテリジェントタイプ無線LANモジュール「SX-530」

SDIOタイプ2製品を同社では、業務用タブレットなどのハンディターミナル機器を中心に、電池駆動デバイスへの無線LAN機能の組み込み用途製品として位置付けている。

無線LANチップにはSX-SDCANがAtheros Communicationsの「AR6203」、SX-SDMANが同「AR6233」をそれぞれ採用。IEEE 802.11a/b/g/n(2.4/5GHz:シングルストリーム)にそれぞれ準拠するほか、AR6233ではBluetooth 3.0/4.0にも対応しており、両者を共存活用することが可能だ。また、U.FL互換コネクタからの外付けアンテナ接続に対応している。

一方のSX-530は、TCP/IPプロトコルスタック、無線ドライバ、エンタープライズクラスの無線セキュリティを標準でオンボードに搭載したモジュールで、従来、組込機器で必要であった無線LAN対応ドライバの開発負担なしに、簡単に無線LAN機能の組み込みを実現することができるものとなっている。

こちらの無線LANチップには同じくAtherosの「AR9331」を採用し、IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz、シングルストリーム)に準拠。10/100MbpsイーサネットLANの無線ブリッジ機能やシリアル機器の無線ネットワーク化が可能なほか、Linuxプログラマブルなため、ユーザーによりアプリケーションの追加組み込みも可能。

また、エンタープライズクラスの無線セキュリティとしてWEPおよびWPA、WPA2、802.1X認証などへ対応している。

さらに、アンテナ端子としてはU.FL互換コネクタを2ポート用意している。

なお、同製品のサンプルは5月11日から13日にかけて東京ビッグサイトにて開催される「組込みシステム開発技術展(ESEC 2011)」において、インテルのブースおよび菱洋エレクトロのブースにて展示される予定。