パナソニックは4月20日、ケーブル無しで充電が可能なワイヤレス給電の国際標準規格「Qi(チー)」に対応し、パッド上の所定エリアに置くだけで充電できる「無接点充電パッド(型番:QE-TM101-W/-K)」および無接点充電パッドで充電できる「USB対応モバイル電源パック」「単3・単4形ニッケル水素電池専用充電機能付キャリングケース」を発表した。いずれも価格はオープンで6月24日より発売される予定。

無接点充電パッド「QE-TM101-W/-K」(右)と、関連製品の画像イメージ

QiはWireless Power Consortium(WPC)が策定したワイヤレス給電に関する規格。WPCは現在82団体が加盟しており、Qi規格の国際標準化を進めている。パナソニックグループはWPC創設段階からレギュラーメンバーとして参画しており、同社グループが開発したムービングコイル方式は、WPCが定める国際標準規格として採用されている。

Qi(チー)のロゴマーク。このロゴが付いている機器同士での相互利用が可能。なお、WPCには2011年4月現在で82団体が加盟している

ムービングコイル方式は、充電パッドの送電コイルが、充電する機器の位置を自動で検出して移動することで、充電エリア内でのフリーポジション充電を実現する方式。ケーブル無しでもパッドの上に機器を置くだけで手軽に充電できるため、同規格に対応した機器は、これまでのように機器に充電のためのケーブルを接続して、といったことを省くことが可能となる。

ムービングコイル方式の仕組みと活用イメージ

パッド上の所定の充電エリア内であれば、どの位置に機器を置いても、充電が可能なフリーポジショニング充電を実現しているため、充電パッドの送電コイルと機器側の受電コイルが常に最適な位置関係となり、効率的なワイヤレス充電が可能なほか、予約充電機能により、2台の機器を置いた場合には順次、自動的に充電が行われる仕組みとなっている。また、ACアダプタはAC100-240Vの電圧に対応しており、海外で使用することも可能となっている。

また、同パッドの関連製品として、Qi規格に対応した「USB対応モバイル電源パック」2機種と「単3・単4形ニッケル水素電池専用充電機能付キャリングケース」の計3機種の発売も予定されている。USB対応モバイル電源パックは出力電流が最大1.5Aの大容量タイプと最大1Aの標準タイプの2機種をラインアップされており、内蔵したUSB端子から各種モバイル機器へ給電でき、大容量タイプではUSB端子が2口あるため2台同時給電も可能だ。無接点充電のほか、ACコンセント充電とUSB充電にも対応する。

一方の単3・単4形ニッケル水素電池専用充電機能付キャリングケースは無接点充電が可能なキャリングケースで、パナソニックの単3形充電式EVOLTAが2本同梱される。