スマートフォンの登場からしばらく経ち、機種変更が「スマートフォン→スマートフォン」という人も増えてきているのではないだろうか。しかし、同じAndroidケータイでも機種によって特徴が異なるし、OSが違うiPhoneユーザーには戸惑うところも多いだろう。
そこで今回は他のスマートフォンから「HTC EVO WiMAX ISW11HT」への乗り換えを考えている人に役立つ情報をまとめてみた。すでにAndroidケータイをお使いの方には当たり前すぎる内容も含まれているだろうが、このような趣旨なのでご了承のほどを。
アドレス帳は移行できるのか?
まずは気になる、端末に保存されたアドレス帳の移行について。Googleアカウントを様々なサービスのベースにするAndroidでは、セットアップ時にGoogleアカウントを登録することで、Gmailの連絡先を自動的に取り込むというのが基本的な使い方。これまでAndroidスマートフォンを使用していた人なら何の手間も無く普通にセットアップするだけだ。iPhoneから乗り換える場合は、まずiTune上でiPhoneの連絡先データをGmailのアドレス帳と同期させておく必要がある。
ただし、同じ人の連絡先をGmailではメールアドレスだけ、iPhoneでは電話番号だけで登録していた場合や、名前の表記が異なっている場合などは、それぞれ別の連絡先と認識され登録が重複してしまうことになるので注意が必要だ。
それを避けるためには、Gmailから必要なものだけをピックアップしてHTC EVO WiMAX本体に通話専用の連絡先を保存するのも一つの手段だ。まず、Gmailの連絡先一覧で必要なものにチェック(またはグループを選択)し、「その他の操作>エクスポート」からvCard形式でエクスポート。書き出されたデータ「contacts.vcf」をmicroSDカードでHTC EVO WiMAXに入れ、『連絡先』アプリのmenuから「インポート/エクスポート」を選択。保存先に「本体」を選択する。読み込みが終了したらmenuの「表示設定」で「Google」のチェックを外しておけばOKだ。なお、メール作成における宛先検索(およびインクリメント表示)では、上記の設定に関わらずGmailの連絡先全てが対象となるので問題ない。
写真は一気にクラウド化するチャンス
写真のデータは何らかの方法で内蔵のmicroSDカードへ保存すれば、標準搭載のギャラリーで閲覧することができる。だが今後のことを考えると、端末ローカルへの保存をやめてすべてクラウドに入れてしまうのが良いかもしれない。写真をいったんPCに保存し、写真加工・管理ソフト『Picasa』を使って「ウェブアルバム」にアップロードすれば、カードにデータを詰め込まなくてもブラウザから全ての写真を閲覧することが可能だ。これなら携帯端末で撮影したものに限らず、デジタルカメラから取り込んだものや、他の人からもらった画像などもシームレスに管理することができる。公開設定により、他のユーザーとの共有も簡単だ。
|
|
PicasaをインストールするとPC上の画像データを自動的にスキャン。アルバムを作成してアップロードすれば、どの端末からも閲覧可能になる |
HTC EVO WiMAXのブラウザからPicasaのオンラインアルバムを閲覧 |
同じように写真管理サービス『Flickr』でもオンライン上で写真を管理することができ、携帯端末から閲覧が可能。こちらはPCに専用のアプリケーションをインストールする必要はないが、サインアップには米ヤフーのアカウントが必要となる。
|
|
|
|
アプリからでも閲覧・アップロードが可能。今回試した『JustPictures!』は、Picasa/Flickr/Facebook等に対応している |
HTC EVO WiMAXで撮影した写真は『ギャラリー』の「シェア」アイコンからアップロードすることができる |
|
音楽データは移植できないものも
音楽データも基本的にmicroSDカードへ保存するだけで標準搭載のプレーヤーアプリから再生が可能。mp3/aac/wma/wavなど様々なフォーマットに対応しており、iTunesのフォルダに保存されているm4a形式の楽曲も変換せずに再生できる。そのため、曲のデータはすぐに移行が可能なのだが、iTunes上で作ったプレイリストを移行するには専用のアプリが必要となる。今回はそのうち『iSyncr for PC』を使用してみた。楽曲やプレイリストなどの情報をiTunesから取得・同期するアプリで、自動同期設定やWi-Fi接続用アドオンを使用すれば、最小限の手間で同期を維持することが可能だ。ただし、iTunesストアで購入した楽曲については原則として著作権保護がかかっているため、残念ながらiTunesで認証した端末でしか再生することができない。
|
|
|
『iSyncr for PC』は、端末側にインストールし、PCに接続したら端末の中にある「iSyncr.exe」をPCから実行するという、変わった使い方のアプリだ |
音楽データだけでなく再生回数やレーティングも同期できる。ルールを設定してプレイリストを作成する機能も |
著作権保護(DRM)のかけられた楽曲は転送できない |
|
|
|
個性的な音楽再生アプリも多数。『PowerAMP Music Player (Trial)』は見た目もクールで、イコライザ、歌詞表示、タグ付けにも対応と高機能だ |
|
ブラウザはメインマシンとの連携がカギ
標準搭載のブラウザも動作速度や最適化表示等の部分で特に不満はないが、PCでFirefoxを使用している人ならAndroid版『Firefox 4』の導入をお勧めしたい。スマートフォンに最適化した表示・操作性に加え、Firefoxらしくモバイル用アドオンによるカスタマイズも可能。何より「Firefox Sync」機能によりデスクトップ版とブックマークや履歴、パスワード等を同期させることができるのだ。
|
|
Firefox 4。PC側のFirefoxでアカウントを作成し、「デバイスを追加」を開いてHTC EVO WiMAX側で取得したパスワードを入力。PCのFirefoxにあるブックマークや閲覧履歴などを共有できる |
また、Chromeユーザーなら『Google Chrome to Phone Extension』を使ってみよう。Chromeで閲覧中の情報を即座にAndroidケータイに送ることができるエクステンションで、WebページのURLを送ればブラウザで開き、Google Mapのリンクなら地図アプリで該当地点を表示、電話番号なら通話の発信画面と、内容によって自動的に必要な機能を起動するというもの。機動的な情報活用がスムーズに行える。
|
|
PC上のChromeにエクステンションを追加し、HTC EVO WiMAX側にも『Chrome to Phone』アプリを入れる |
アプリ側ではPCから送られた情報の履歴も表示できる |
スマートフォンには必須のブラウザ機能だからこそ、メインマシンやモバイルノート等も含めてシームレスな連携ができることが望ましい。
フリック派に必須の日本語入力環境
HTC EVO WiMAX標準の文字入力機能は、テンキーを使ういわゆる携帯電話方式およびQWERTYキーボードを搭載している。左下の切り替えキーを長押しするとキーボードが切り替わる。画面が広い分キートップが大きいので、手の大きい男性でも比較的ミスタッチをしにくいだろう。しかし、iPhoneでフリック入力が習慣になっている人は、テンキーでつい指を滑らせ誤入力連発ということになりかねない。そんなフリック入力派には無料の日本語入力アプリ『Simeji』が便利だ。
|
|
|
|
フリック入力対応のテンキーと、アルファベット、数字・シンボル等のキーボードを搭載。ユーザーが作ったカスタムスキンを設定したり、絵文字・顔文字や定型文入力等様々な機能を付加するアドオンが利用できる(機種により非対応のものもある)。なお、Android向けの『ATOK』(ジャストシステム)もリリースされているが、記事執筆時点では同機種には非対応となっている |
||
機能的にも物理的にも"携帯電話"に収まらない
最初にHTC EVO WiMAXを手にした時は「でかくて重くて男前」という印象を持ったが、使っているうちに慣れるもので、今では大きな画面を快適に感じる。ボディはツヤ消しで傷つきにくい素材が採用されている上に、バックパネルを外してバッテリー交換やmicroSDカードをセットする構造なので、ケースやカバーはむしろ無いほうが良いだろう。女性は重さと外観で敬遠するかもしれないが、テザリング等の機能に期待するなら乗り換えてソンはない。
後編ではHTC EVO WiMAX独自の機能を活用したり、より楽しく使うためのアプリなどを紹介する。