米Googleは3月8日 (現地時間)、Webブラウザ「Chrome 10」の安定版の提供を開始した。Chormeのサイトから、Windows版、Mac版、Linux版を無償でダウンロード入手できる。

Chrome 10は、JavaScript実行を高速化する機能「Crankshaft」を採用した新しいV8エンジンを搭載する。ソフトウエアエンジニアのTim Steele氏によると、V8 benchmark suiteのスコアがChorme 9安定版から66%向上しており、これは08年のChromeリリース以来、JavaScriptエンジンの最も大きな性能改善になる。パフォーマンス面ではほかにも、GPUアクセラレーション機能をサポートする。

ユーザーインターフェイス面では設定のデザインが刷新され、独立したウインドウではなくタブとして設定画面が開くようになった。個々の設定ページに共通のURLが割り当てられており、アドレスバーにURLを入力すると特定の設定ぺージに直接アクセスできる。また設定ページに専用の検索ボックスが設けられており、キーワードを入力して設定項目を呼び出せる。

タブとして開くようになった設定画面。左上に設定専用の検索ボックスを装備

Googleアカウントへのユーザーデータの同期機能にパスワードが追加された。これに伴いセキュリティが強化され、同期データの暗号化にGoogleアカウントのパスワードのほか、任意の同期用パスワードを設定できるようになった。

このほかセキュリティ面では、マルウェアのレポート、古いプラグインを標準で無効にする機能などが追加された。Windows版では、Chrome内蔵のFlash PlayerにもSandboxing技術が拡張されている。