ROBO-XEROの特徴は?

ROBO-XEROは、全高300mm、重量900g(バッテリ未搭載時)の2足歩行ロボット。ホビーロボットとしては軽い部類に入るが、腕5軸×2、脚6軸×2、腰2軸の計24軸を備える本格派だ。一般的にホビーロボットの自由度は17軸程度が多く、ROBO-XEROの24軸というのは際立っている。さらに、モノを掴むことができるハンドユニットも装備しているのはかなり特徴的。

ハンドユニットも標準で装備。サーボ1つで制御できる仕組み

腰には2軸(ピッチ軸とヨー軸)を搭載。自然な動作を実現している

膝はダブルサーボ構造。関節の駆動スピードが2倍になる

足首はいわゆる直交軸を採用。安定した歩行が可能だ

開発者の中村素弘氏から「ROBO-XEROはJO-ZEROの後継機」という発言があったように、ROBO-XEROはJO-ZEROにサーボモーターを追加しただけ、というわけではない。特に脚部は、膝がダブルサーボに、足首が直交軸になっており、大幅に改良。またマイコンも高速化されている。機体のデザインが似ているので気がつきにくいが、かなりの部分がJO-ZEROからは変わっているのだ。

JO-ZERO(左)とROBO-XERO(右)の比較。特に脚部が大きく違う

裏側から。ROBO-XEROでは背中のスリットも細かくなっている

気になるのは費用だろうが、ロボゼロは全70号を予定しており、各号の通常価格は1,990円(創刊号は特別価格790円、コントロールボード付属号のみ4,990円)。計算すると合計14万円程度になるが、これまでのホビーロボットの相場からすると、これは結構"お買い得"に思える。24軸もあるロボットが作れる上に、この値段には70号分のマガジン代も含まれているのだ。

ホビーロボットにおいて、一般的に最もコストに占める割合が大きいのはサーボモーターである。ROBO-XEROで使用している「RS306MD」はJO-ZEROの「RS304MD」と同等と言われるが(ともに双葉電子工業製だが、RS306MDはサイトに未掲載)、RS304MDの定価は3,990円だったので、事実上50%以上のコストダウンを実現している(RS306MDの付属号は1,990円)。これが大きく効いているのではないだろうか。

創刊号を買ってみた

週刊 ロボゼロのコンテンツは、「組み立てガイド」「ロボット・フロントランナー」「ロボットラボ」「ロボット・コンペティション」「ロボット・イン・フィクション」といった5つのコーナーで構成。創刊号では、ロボットクリエイター・高橋智隆氏のインタビュー記事や、サーボモーターの解説記事などが掲載されていた。

組み立ては、全く難しいことはない。創刊号には組み立てに使用する00番のドライバーが付属しているので、用意する工具は一切不要。ROBO-XEROは、このドライバーだけで、ほとんどの組み立て作業を行うことができるという。難易度は各号によって多少違うだろうが、創刊号くらいでれば作業に10分もかからない。

書店で購入した「週刊 ロボゼロ」創刊号

創刊号にはドライバーやDVDも付属する

まずはヘッド部を組み立て

ボディのパーツをネジ止め

それに先ほどのヘッド部を追加する

今度はフロントカバーをネジ止め

ここに特徴的なロゴパーツを固定

創刊号で作るのはここまでだ

一気に組み上げたい人には向かないかもしれないが、まとまった時間が取りにくい忙しい人などにはピッタリだろう。ロボットが完成してからは、様々な楽しみ方があるが、中村氏によれば、ROBO-XEROが参加できる競技イベントの開催も予定しているという。完成までには1年半ほどかかるが、気長に楽しんで欲しい。