ニコンブースでは、「COOLPIX」春のニューモデル8機種が会場発表され、早速展示されている。発表されたのは、ハイパフォーマンスモデルのPシリーズより「P300」「P500」の2機種、スタイリッシュモデルのSシリーズより「S9100」「S6100」「S4100」「S3100」の4機種、エントリーモデルのLシリーズより「L120」「L23」の2機種。

中でも注目は、シンプルかつコンパクトなボディに開放値F1.8のレンズを搭載した「P300」、そしてスリムなボディに光学18倍ズームを搭載した「S9100」の2機種だろう。両機種とも集光効率に優れ暗所に強い裏面照射型CMOSセンサーを採用し、同社独自の「夜撮りキレイテクノロジー」を搭載している。

今回発表された8機種を含むラインアップ。ハイアマからエントリーまで、幅広いユーザーニーズに応える

COOLPIXの春モデルが華やかに発表された

新機種の「COOLPIX P300」。開放値F1.8のレンズは、「カメラメーカーらしいコンパクト機」を目指して搭載とのこと。市場推定価格は4万円前後

こちらも新機種の「COOLPIX S6100」。市場推定価格は2万8千円前後と買い得感がありながら、1600万画素センサーと7倍ズームを搭載

このほか、Webを使ったフォト共有サービス「マイピクチャータウン」の会員向けオプションサービス「マイピクチャータウン3D」の展示が目を引く。これは、ユーザーが「マイピクチャータウン」に登録した画像を3D画像に変換し、貸与される裸眼3D対応デジタルフォトフレームで再生できるようにするというもの。昨年12月にサービスが開始される予定だったが、都合により3月下旬のサービス開始となった。

ニコンといえばNASA。スペースシャトルにも搭載され、宇宙で活躍したニコン製品が並ぶ

暗所に強い「夜撮りキレイテクノロジー」搭載機の体験ブースも設置されている

会場に展示されているデジタルフォトフレームはβ機とのことだが、裸眼で十分に3Dの立体感を感じさせる。その秘密は、精緻な解像度にある。通常、2D画像から3D画像への変換は水平方向の解像度が半分になってしまうが、マイピクチャータウン3Dで使用されている技術においては、それが維持されるのだ。したがって、立体感を掴みにくいとされるモノクロ画像でも、はっきりと遠近を感じ取ることができる。サービス開始が延期された理由も、これを再生するためのパネル製造にこだわったためとのこと。

「2D画像を3Dに変換する最大のメリットは、すでに撮影した写真を3Dにできることです。子どもの頃の写真や、現在はない風景を臨場感溢れる3D写真で見ることができます」(同社スタッフ)。

「マイピクチャータウン」は、PCだけでなく携帯電話やiPhone、ネット接続テレビでも楽しむことができる。写真は、サーバ上にある画像のサムネイル6,000点(!)を表示させた状態

「マイピクチャータウン3D」で使用する3Dデジタルフォトフレーム「NF-300i」(左)。YouTube裸眼3D再生アプリケーションも参考出展されている

なお、マイピクチャータウンは2GBまで無料(それ以上は20GB毎に350円/月)。マイピクチャータウン3Dの利用料金は19,950円/年と、1,950円/月の2プラン。どちらも3Dデジタルフォトフレーム「NF-300i」のレンタル料金と3枚/月までの画像変換料金が含まれる(4枚目からは、1枚あたり300円が別途必要)。

来月末のサービス開始が待たれる、マイピクチャータウン3Dを一足早く、ニコンブースで体験してみてはいかがだろうか。

新製品をディスプレイしたシャンパンツリー。もちろん、撮影できる実機も用意されている