インテルは1月18日、東京都内で"Sandy Bridge"こと第2世代Coreプロセッサの日本国内市場向けスタートアップ・イベントとなる「Intel Forum 2011」を開催した。第2世代Core搭載PCを市場投入する約20社のPCメーカーが集まり、およそ50台にもおよぶ各最新PCの性能がデモンストレーションされていた。

Sandy Bridgeの半導体ウェハを掲げるインテル代表取締役社長 吉田和正氏。「高い性能・機能は、必ず、ユーザーの高い満足度につながる。第2世代Coreで、これまで考えもしなかった新たな体験が実現し、新たなイノベーションがはじまる」と話す

第2世代Coreのキーワードは「Visibly Smart」

イベントの冒頭で登壇したインテル代表取締役社長の吉田和正氏は、第2世代Coreのキーワードは「Visibly Smart」だと述べる。現在、インターネット上では、言葉ではなく感覚的にうったえる、写真や動画などの様々なビジュアル体験が飛び交っている。ユーザーの間では、それらを単に利用するだけでなく、さらに編集、管理し、共有する利用形態が相当に普及しており、また、今後もそういったユーザーの利用形態はひろがりを見せるという予測が有力になっている。

五感における"視覚"(ビジュアル)の割合は83%という研究結果を提示。ビジュアル体験の影響力の大きさを説く

インターネット上のビジュアル体験の主役はPC。「PCだから感動できるし、昨日までと違うことができる。ビジュアル体験の中心は、これからもずっとPCだ」(吉田氏)

第2世代Coreは、そういったユーザーのニーズに応え、新たなビジュアル体験を実現することができるプロセッサとして開発されたのだという。第2世代Coreでは、従来型のプロセッサ・パフォーマンスの向上にとどまらず、ビジュアル関連機能もプロセッサ内に統合されている。こういった「スマート・パフォーマンス」に、「ビルトイン・ビジュアル」を足したという第2世代Coreをさして、吉田氏は、第2世代Coreを「Visibly Smart」な製品なのだと説明していた。

新たなビジュアル体験を実現する性能・機能を引っさげて登場したのが第2世代Coreだという。GPUの統合など従来型CPUとは異なる進化を遂げている

米Intelの社長兼CEO、Paul Otellini(ポール・オッテリーニ)氏もビデオレターで登場。今後も、「どどまることのないパフォーマンス追求を続けていく」と話す

イベントにはゲストとして、東京スカイツリーのライティング・デザイナーであるシリウスライティングオフィス 代表取締役の戸恒浩人氏も登壇した。「コンピュータテクノロジが私たちの仕事に大きな影響を及ぼしている。インテルのプロセッサ技術をはじめ、コンピューティング・パワーが街を変える力を持っている」として、東京スカイツリーのライティング・デザインで利用した高度な物理予測シミュレーションが、高性能なコンピュータ無くしては実現しなかったことを説明。インテル吉田氏に対し、「もっともっと性能を上げて欲しい」とリクエストを送っていた。

東京スカイツリーのライティング・デザイナーであるシリウスライティングオフィス 代表取締役の戸恒浩人氏

東京スカイツリーのライティング・デザインでは、コンピュータによる高度な物理予測シミュレーションが利用されている

第2世代Core搭載の各社PCが大集結

イベント会場にはショウケースが併設され、国内PCメーカー約20社らによる、第2世代Core搭載PC約50台が一斉展示されていた。ここで、簡単に主な注目製品を紹介しておきたい。

レノボ・ジャパン。正式発表が待たれる参考出展の「ThinkPad Edge E520」の姿も

ユニットコム

日本HP

G-Tune。アビーのコラボケースでも話題の水冷搭載デスクトップや、"黒ロゴ"Core i7のハイエンドノートも

マウスコンピューター

ツクモ。エアロストリームとG-GEARの新モデルを出展

富士通

東芝

日本エイサー

デル。Alienwareの大型ノートを出展

パナソニック。レッツノートシリーズの新モデル

ドスパラ

サイコム

FRONTIER

オンキヨー

エプソンダイレクト

NEC

ASUS。背面の廃熱孔などクーリングシステムが目を引くノートPC。3D立体視にも対応する

各メーカーの担当者も会場に駆けつけた

国内市場に向けた製品で、多くのメーカーが第2世代Coreを採用