期間中、祝日があったということも若干関係しているが、全体的に低調なアクセスだった1週間。今回は1、2位の記事とそれ以下の差が大きく開いた。話題になるネタが少なかったせいもあって、なんとなくさびしいランキングとなってしまった。かわりに、というわけではないが、11/26掲載の IS03発表会のレポートが掲載直後から多くのPVを稼いでおり、次回上位は確実な様相だ。

今回のランキング記事、掲載タイミングが遅くなってしまって申し訳ありません。さっそく11月19日(金)から11月25日(木)までの経営チャンネルアクセスランク上位10記事を紹介しよう。

1位 ソニー、大日本印刷に業務用デジタルフォトプリンター事業を譲渡 11月22日
2位 富士通、コピー機のような課金体系のプライベートクラウドサービス提供開始 11月22日
3位 【インタビュー】SymbianはなぜiPhone/Androidに勝てなかったのか - 共同創業者に訊く 11月18日
4位 Windows 7を高速化するテクニック6 1月6日
5位 【コラム】エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - 第89回 "次はFacebook"と節穴に気付かない「おNew0.2」 11月24日
6位 Novell買収される、openSUSEとMonoのゆくえは 11月24日
7位 違法コピーを黙認する企業に対し8割以上のビジネスマンは信頼性を低下 11月22日
8位 【レポート】リコー、3000人収容のテクノロジーセンター新棟を初公開 - フォトレポート 11月19日
9位 Dropboxには負けない - SugarSyncが日本語サービスを開始、2GBまでは無料 5月21日
10位 日本は電子書籍大国、2009年国内電子書籍市場規模は610億円 - 矢野経済 11月19日

1位は多くのメディアに掲載されたこともあって話題を呼んだ、ソニーの業務用デジタルフォトプリンタ事業の大日本印刷への譲渡を伝えるニュース。業務用プリンタにもいろいろあるらしいが、ソニーが今回大日本に譲渡したのは、写真即時プリントや証明写真用の昇華型熱転写方式デジタルプリンタなどの事業。ソニーの業務プリンタ事業は今後、医療用途に特化していくようだ。いわゆる"選択と集中"の典型例である。この記事はGoogle検索からの流入が多かったが、検索ワードの上位に"転籍"が入っていたのも興味深い。

2位は富士通が新たに提供するプライベートクラウド構築サービスについてのニュース。クラウドの新ソリューションと聞いても、あまり目新しい感じがしない昨今だが、このサービスの特徴は、定額部分と従量課金部分を明確にしているところ。いうなれば"コピー機ビジネス"と同じような概念だという。自前でクラウドサービスを構築するより2割程度安くなるというふれこみだが、はたしてどの程度市場に受け容れられるのだろうか。

携帯端末で圧倒的なシェアを誇っていたSymbianが、なぜスマートフォン市場においてはiPhoneやAndroidに勝つことができなかったのか。Symbian共同創業者のDavid Wood氏が冷静にその理由の分析を披露したインタビューが3位に。Symbianだけでなく、業界全体を俯瞰した幅広い見識には学ぶところが多い。マーケティングや経営戦略を考える上でも参考になる記事である。

Novellが買収されるのでは、という噂はわりと前からはびこっていたが、ついにそれが現実になった(6位)。NovellはUNIX関連のパテントを数多く保持するだけに、今後、それらがどう扱われるかに注目していきたい。OSS関係者にとってはopenSUSEプロジェクトの行方が気になるが、買収したAttachmateもサポート継続をとりあえず表明したようなので、ひと安心といったところか。それにしても、Novellの創業者 故レイ・ノーダ氏が生きていたらこの買収はあり得たのだろうか…。

今週のフォトグラフ

11/26掲載なので今週のランキングには入っていないが、話題を集めたマイクロソフトのKinectの発売イベント。武藤敬司にSKE48という、あまり考えつかない組み合わせが奏効したのか、多くの人がアキバのヨドバシに詰めかけ、Kinectもたくさん売れたようである。大河原克行氏によるイベントレポートはこちら

というわけで今週も本コーナーに大河原氏に写真をご提供いただいた。イベント会場となったヨドバシカメラでみずから販売員に扮し、Kinectを顧客に手渡すマイクロソフトの執行役常務 ホーム&エンターテイメント事業本部長 泉水敬氏の姿である。新製品発表時には、このようにメーカーの上層部が販売員役を買って出ることが多い。ソフト、ハードともに新製品発表が増えてくるこれからの季節、よく見かけるようになる風景かもしれない。

にこやかな笑顔で接客する泉常務、お客さんのほうが心なしか緊張しているような……