秒6コマの連写モードがおすすめ

さて連写である。α55の最高速であるフルサイズでの秒10コマ連写は非常に強力で、一部のプロ機でしかできない速さだ。しかもピント位置固定ではなく、オートフォーカスが常に動く状態というのがすごい。

ただし、秒10コマ連写は通常のドライブモードのひとつではなく、上部のダイヤルを回し、「連続撮影優先AE」という専用のモードとして用意されている。このモードに合わせると、絞りやシャッター速度は任意に設定できない。絞りはF3.5に固定され、それより暗いレンズでは絞り開放での撮影となる。ISO感度はオートのみだ。簡単にいえば、非常に高速なオートモードなのである。

連写というとサッカーなどのスポーツ撮影や、クルマやバイクなどの流し撮りをイメージするが、こういったシーンをかっこよく撮るにはシャッター速度の設定が必要不可欠。シャッター速度を上げてきっちり止めることもあるが、被写体や背景のぶれを活かしてスピード感を表現することも多い(流し撮りなど)。そのためシャッター優先AEで撮影するのが一般的だ。

α55でおすすめなのは、ひとつ下の秒6コマでの撮影。これならシャッター速度や絞りが自由に操作でき、流し撮りも決まる。このクラスで秒6コマなら、十分な速さではないだろうか。また、秒10コマの連続撮影優先AEでは、撮影後のデータ保存にしばらく待たされるが、秒6コマならほとんど気にならないレベルだった。その点でも秒6コマのほうがストレスを感じずに撮影できる。

余談だが、最初シングルで撮影してもやたら連写されるので困ったのだが、これはISO感度が「マルチショットNR」になっていたため。メニューをよく見ると、「AUTO」がISO感度オート、「ISO AUTO」がマルチショットNRということらしい。

秒10コマ連写ならモードダイヤルで「連続撮影優先AE」を選ぶ

秒6コマ・3コマの連写は、メニューのドライブモードから選択する

ISO感度の設定だが、「ISO AUTO」はマルチショットノイズリダクションになるので注意

秒10コマの連写で撮影。きれいに止まっている。Exifを見るとシャッター速度は1/1000秒から1/2000秒の間で変化していた

シャッター優先AE(1/60秒)、秒6コマ連写で流し撮りを行なった。撮影距離が近いためにコマ数は少ないが、ちゃんと撮影できた

10コマ連写で近づいてくる被写体を撮影。追いきれないことも多かったが、これは最後までピントが合った