米NVIDIAは10月27日(現地時間)、同社の高性能コンピューティング向けGPU「Tesla」が、中国国防科学技術大学のスパコン「Tianhe-1A」に採用されたと発表した。Tianhe-1Aは、LINPACKベンチマークで2.507PFLOPSのスコアを出しており、2010年6月時点の「Top500」ランキングに当てはめると世界最速で、次回11月のTop500でも世界最速のスパコンとなると見られている。

「Tianhe-1A」

Tianhe-1Aでは、超並列GPUとマルチコアCPUを組み合わせるヘテロジニアス・コンピューティングの構成で、パフォーマンス、サイズ、消費電力の優秀さを特徴にうたっている。今回のシステムでは、7,168個の「NVIDIA Tesla M2050 GPU」と14,336個のCPUを搭載しており、すでにフル稼働状態にあるとされている。

NVIDIAの社長兼CEO、ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)氏は、発表の中で「GPUは、ハイパフォーマンスコンピューティングの定義をくつがえしている。Tianhe-1Aの登場により、GPUは現在、今日のスパコンのトップ3の2つに採用されていることになる。GPUスーパーコンピュータは、研究と発見の速度を速めたいと考える科学者にとって欠かせないツールだ」とコメントしている。