NVIDIAは、米カリフォルニア州のサンノゼ市にて、グラフィックスに囚われない広範囲のGPUコンピューティングをテーマにしたカンファレンス「GPU TECHNOLOGY CONFERENCE」(GTC)を9月20日(現地時間。以下同)より開催した。

Fermiに続く次世代GPUはKepler、Maxwell

9月21日には、NVIDIAの社長兼CEOであるジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)氏が基調講演を行い、この中で、次世代GPUのロードマップについて触れた。

NVIDIAの社長兼CEOであるジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)氏

現在、Geforce 400シリーズのベースアーキテクチャとなっている「Fermi」に続く、次世代GPUのアーキテクチャ名(コード名)は、再び物理学者の名前となるようで、次世代がKepler、その次がMaxwellとなるとアナウンスされた。

Keplerは太陽系の惑星運動に関しての重要な法則を導き出した16世紀のドイツの天文理学者。Maxwellは電磁気学の発展に貢献した19世紀のイギリスの物理学者だ。

ジェンスン・フアン氏は、倍精度浮動小数点の1ワットあたりのパフォーマンスにおいて、KeplerがTeslaに対して4倍以上のパフォーマンスを、さらにMaxwellは同条件で16倍のパフォーマンスを発揮すると予告した。

また、Keplerについては、TSMCの28nm製造プロセスルールにて、2011年後半に登場することが言及され、MaxwellにおいてはGPUとしては初のハードウェア制御の仮想メモリ機能がサポートされることが予告された。

NVIDIAが、こうした将来のロードマップを開発コードネーム付きで発表することは極めて珍しい

(トライゼット西川善司)