携帯電話にGPS機能が搭載されているのは不思議でも何でもない時代になりましたが、最近はデジカメにまでGPSがついているんですね。ということで、今回お借りすることができたのは、カシオの「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」。GPS内蔵デジカメはこれまでにもありましたが、コイツはデジカメとしては初めてモーションセンサーによる自律測位を実現したワンランク上の代物なんだとか。

デジタルカメラで初めて、屋内での位置情報の測位を実現するというカシオ「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」。鈍く黒光りするボディがゴツくてカッコイイ

これがお借りした現物の写真です。

なんと、まだ発売前のベータ版とのこと。

え、それを僕が触っちゃってもいいんですかね!?

そういうことでしたら遠慮なく!

背面液晶は3.0型

ボタンはベーシックな配置でわかりやすい

天面。シャッターボタンとGPSのアンテナ部がある

底面

バッテリー。撮影枚数は約600枚

側面

逆側の側面はゆるくカーブしてホールドしやすくなっている

さて、GPSというからには移動してこそ本領を発揮するわけですよね。

ということで本機を手に外へと移動……。

と、その前に電源を入れてGPSをチェックしてみます。

左上に注目

この人工衛星みたいなアイコンがGPS表示。ご覧の通り、まだ動いていません。

設定を変えて、GPSを「入」にすると……。

「入」にしておけば電源を切ってもGPSは作動し続ける

GPSを「入」にすると…アイコンがオレンジに

色がオレンジに! これでGPSは無事作動しています。

ちなみにこれまでのGPSは建物内などに弱かったのですが、本機は冒頭で述べたモーションセンサーのおかげでGPSが入らない場所でも擬似的に位置を特定してくれるのだそうですよ。

ちなみにここはどこなのかというと……。

なんで四ッ谷なんだよ、と言われそうですが、ちょうど用事があったもので

四ッ谷駅でした!

見ての通り、写真に「四ッ谷」という文字が入ってますよね。これは、一度GPSを起動して場所を特定させてやれば、その場所名を写真に付けることができるという機能なんです。

これがあると、たとえば旅行に行ったカップルが帰宅して撮影会をしたときに、「ここ、どこだっけ?」「清水寺じゃないかな」「明らかに違うわよ! バカ!」という理不尽な雷を食らうこともなくなるわけですね!

さて、GPSといえばマップ表示も気になるところです。

ここにマップ切り替えボタンがある

マップ表示は縮尺もすぐ変更できて見やすい

EX-H20Gではこんな風に地図を表示して現在位置、および自分が撮影した写真の撮影ポイントを表示することができます。上の写真でいうと、真ん中の緑アイコンが現在位置で、青アイコンが先ほどの四ッ谷駅の写真を撮影した場所を指しています。 この「どこでどの写真を撮ったかがわかる」というのは、実は地味に便利。

ではちょっくら四ッ谷周辺を散策してみましょうか。

四ッ谷のいつもの風景

歩いているとすぐに疲れる年齢になってしまったので休憩

小腹が空いたのでまた休憩

結局休憩しすぎでほとんど駅から離れられなかった

……うん、まぁごく普通の町の風景ばかりですが、こうやって写真を撮ってから地図を見てみると……。

わー! なんかこうやって全部後からわかるのって恥ずかしいな! 青印の白い扇状部分は、撮影時にカメラを向けた水平方向を示しているらしい

ちゃんと撮影場所が表示されていてわかりやすい!

ちなみにいつの間にか場所名が「四ッ谷」から「真成院」になっていて、「真成院ってなんぞ?」と思いましたが、調べてみると四ッ谷にある寺院でした。けっこう細かく地名が入っているんですね、これ。

これだけマニアックな地名も表示されるのであれば、GPSを起動しておくことで、「この近くにこんなのがあったのか!」という新たな発見もありそう。

旅先ではこのデジカメを手にぶらぶらして、表示される地名で気になるものを探してみるというちょっとした冒険気分も味わえそうです。

また、冒険気分といえば、本機にはもう一つ、「お薦めの撮影ポイント」を教えてくれる機能もあるんです。

手取り足取り観光をサポート

入っている写真がまた綺麗なんですわ

こんな感じ! 代表的な観光地の場所と、そこではどういう写真が撮れるのかというお手本も入っていてとても便利。というかここまで来るとデジカメ兼、観光サポートマシーンですね。

この機能があると、いざ旅行で観光地に着いてから、「記念写真撮るならどのへんがいいかな」「えーと、えーと……」「もう、事前に調べてきなさいよ! バカ!」となることもありませんね!

他にもグループ旅行なら、二組に分かれてお薦めされている写真とまったく同じ写真をどっちが早く全部撮影してくるか、みたいなゲームも楽しめそうです。

――といったところで、予想以上に旅行に役立ちそうだなと感じたEX-H20G。

地図データをはじめ、搭載される機能は発売までさらにファームアップされていくとのこと。楽しみですね!

なお、今回の記事内で妄想の脳内会話がいくつか登場しましたが、その際の女性の口調が妙にキツかったのには別に深い意味はなくて、単に僕の趣味です。