多彩な機能を兼ね備えた「CD革命/Virtual Ver.11 XA」

「CD革命/Virtual Ver.11 XA」

俗に「サブノートパソコン」と呼ばれるB5サイズのモバイルコンピュータや、「ミニノート」と呼ばれるB5未満のモバイルコンピュータには、CDやDVDといった光学ドライブを搭載していないモデルが多い。また、最近ではゼロスピンドルと呼ばれる機械的なドライブではなく、SSDに代表されるフラッシュディスクを搭載して、消費電力の軽減やパフォーマンスの向上を実現しているモバイルコンピュータも流行(はや)っている。

しかしながら、例えば相手企業から渡されるデータは安価なCD/DVDメディアが使われる場面が多く、光学ドライブが備わっていないと不便が生じる場合が多い。また、受け取ったCD/DVDメディアの内容をファイルとしてメインストレージにコピーするよりも、データが散乱や誤操作による改変を避けるため、CD/DVDメディアのまま使用した方が便利だろう。そこで活用したいのが、「CD革命/Virtual」シリーズの最新版「CD革命/Virtual Ver.11 XA」だ。

製品名に付けられたバージョンからもわかるように、「CD革命/Virtual Ver.11 XA」は長きにわたり、多くのユーザーに愛されてきた、光学メディアを仮想化するドライブ仮想化ソフトウェアである。古き時代はCD-ROMでリリースされた一部のアプリケーションを実行する際に、光学メディアをドライブに挿入していないと起動しないといった制限があったため、常に同メディアを所持してなければならなかった。言わずもがな光学ドライブのスピンアップは電力消費量が加速化するため、極端な表現を用いれば"邪魔な存在"であったのは、当時を知る方であれば同感してもらえるだろう。

この問題を解決するために登場し、人気を博したのがドライブ仮想化ソフトウェアだが、それらのなかでも先駆けとしていまだに愛用者の多い「CD革命/Virtual」シリーズだ。「CD革命/Virtual Ver.11 XA」も従来と同様に、仮想化した光学ドライブをWindows OSに設け、光学ドライブから作成した仮想化メディアをマウントするため、独自の記憶域コントローラ-をデバイスドライバとして組み込む必要がある。同デバイスドライバは、Windows 7上でCD/DVDドライブとして認識させるために必要なものなので、安心して導入して欲しい(図01~03)。

図01 「CD革命/Virtual Ver.11 XA」導入時は、仮想光学ドライブを作成するためのデバイスドライバを導入する

図02 導入したデバイスドライバを有効にするため、コンピュータの再起動が必要となる

図03 導入されたデバイスドライバは、仮想CD/DVDドライブとして稼働する

操作自体も簡単だ。メイン画面に並ぶ<CD/DVDを丸ごと取り込み>ボタンをクリックし、ダイアログに必要な情報を入力して<開始>ボタンをクリックするだけだ。音楽CDを仮想化する場合は、CDDBサーバーから音楽CDのアーティストやトラック名などを自動取得するため、ほとんどの情報を入力する必要はない(図04~08)

図04 「CD革命/Virtual Ver.11 XA」のメイン画面にある<CD/DVDを丸ごと取り込み>ボタンをクリックする

図05 音楽CDを仮想化する場合は、自動的にアーティスト名などの情報を取得する

図06 必要な情報を各テキストボックスに入力して<次へ>ボタンをクリックする

図07 あとは自動的に音楽CDの仮想化が行なわれる

図08 完了後は自動的にメディアが排出され、各種情報が示されるので、<閉じる>ボタンをクリックして作業を終える

作成した仮想メディアのマウントには様々な手法が用意されている。仮想メディアを選択して<マウント>ボタンをクリックするか、仮想ドライブに直接ドラッグ&ドロップ。エクスプローラーから操作する場合は仮想ドライブのメニューからリストに並ぶ仮想メディアを選択すればよい。このように一度仮想化してしまえば、物理的な操作を介せずにデータCDやアプリケーションのマスターCD-ROM、音楽CDを自由に入れ替えることが可能だ(図09~10)。

図09 仮想メディアのマウントは、ファイルを選択してからボタンバーやドラッグ&ドロップといった操作が可能

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図10 エクスプローラーから仮想メディアのマウント、アンマウントも行なえる

仮想化した光学メディアは拡張子「.FCD」を持つバイナリファイルのため、用意されたツールを用いることで自由に編集することが可能だ。また、あらかじめデータファイルや音楽ファイルを用意することで、独自の仮想メディアを作成することもできる(図11)。

図11 仮想CD編集機能を使えば、既存仮想メディアの編集や新規仮想メディアの作成も可能だ

仮想メディアが増えてきた場合は、仮想ドライブの数を変更すると便利だろう。ARKランチャーの<設定>→<仮想ドライブの変更>とボタンをクリックすると起動する同名のダイアログから仮想ドライブの増減が可能だ。初期状態では一台だけ有効になっているが、Windows OSのドライブ文字数(AからZまでの26文字。ただし通常はAからCは選択できない)の範囲であれば、自由に数を変更できるため、一台のコンピューターに十台の仮想ドライブを備えさせることもできる(図12)。

図12 仮想ドライブの数はWindows OSのドライブ文字範囲内であれば自由に増減が可能

またメイン画面のボタンをご覧になるとお判りのとおり、光学メディアの内容を一度コンピューター側に取り込み、入れ替えたCD-Rといった書き込み可能な光学メディアにバックアップする機能も備わっているため、一般的なCD/DVDバックアップツールを別途用意する必要はない。コンピューターに複数の光学ドライブが備わっている場合は、バックアップ操作を直接行なうオンザフライ方式を選択することも可能だ(図13)。

図13 CD/DVDメディアの内容を書き込み可能な光学メディアにバックアップする機能も備わっている

このように「CD革命/Virtual Ver.11 XA」は、ドライブ仮想化ソフトウェアの主目的である光学メディアの仮想化や仮想メディアの操作に加え、仮想メディアの編集や光学メディアのバックアップ機能などを備えているため、光学ドライブを備えるデスクトップコンピューターでも、物理的操作を介さないスピーディな操作環境を容易に得られるはずだ。