富士電機ホールディングス(富士電機HD)は、次世代パワー半導体デバイスとして期待されているSiCを用いるパワー半導体パッケージを開発したことを発表した。

従来のSiを用いたデバイスによるパッケージと比較して、約1/4の体積と小型化したほか、独自のワイヤボンディングレス配線技術、低熱抵抗技術、高耐熱技術などを採用することで、高効率に加えて高信頼性も実現している。

また、同社は同パッケージを用いてSiC-SBD(Schottoky Barrier Diode)デバイスを複数並列接続した耐圧1200V、電流400A級のSiC-ダイオードパワーモジュールも開発した。

SiCモジュールの外観

同モジュールはSiCデバイスの低損失特長を生かし、電力利用で低損失が期待できるとしており、今後は開発した独自の実装技術を適用することでSiCデバイスの特長である高速スイッチング、高温動作、低損失を生かせる中大容量向けに、SiCを搭載したモジュール(SiC-MOSFETとSiC-SBD搭載)の開発を進め、太陽光発電システム、ハイブリッド自動車など幅広い応用分野へ向けた技術展開を進めていくとしており、SBDを2010年度中、MOSFETを2011年度中にそれぞれサンプル展開する計画とする。