外に持ち出したのにはもちろん理由がある。
なんといってもDC31は電源コードに縛られずに、「外に持ち出せるダイソン」である。それならば早速、外で使ってみようと考えたのだ。
また新たにダイソンから発売されたDC31で利用できる「ハンディツールキット」が車での掃除にも最適であると明記されており、車内の掃除に使ってみようと考えたからである。
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「DC31モーターヘッド」(左)専用キットとして、8月2日にダイソン オンラインストアにて新たに発売されたハンディツールキット |
車はちょうど山梨から帰ってきたところ。目的地の駐車場が舗装されていなかったこともあって、車内は砂だらけ。この条件は、DC31モーターヘッドの性能を試すにはいいとチャンスだと思ったのだ。
早速、駐車場に、DC31モーターヘッドとともにハンディツールキットを持ち運んだ。キットは、ハードブラシツール、ソフトブラシツール、フトンツール、延長ホースの4点で構成されている。
まずはハードブラシツールを取り付けて、車のフロアマットの砂などのゴミを掃除してみた。
吸い込み力はさすがダイソン。あっという間に、クリアビンのなかに大量の砂が吸い込まれていった。また、ハードブラシツールは、その名の通りに毛先が硬くなっているため、汚れなどを落とすのにも適しているブラシだ。
これに延長ホースをつければ、狭い車内でもブラシの先が届きやすくなる。ハードブラシツールと延長ホースの組み合わせは、汚れやすく、届きにくいフロアマットや足下の掃除にはまさに適している。ちょっと気になる部分はパワーモードを使ってみるといい。
フロアマットと足下の掃除が終わると、今度はダッシュボードやコンソールボックスまわりの掃除。ここではブラシをソフトブラシツールに付け替えた。ソフトブラシツールとは毛先がやわらかなブラシで、テレビやPCのディスプレイのほか、和室の障子の掃除にも適しているというものだ。
コンソールボックスには細かなゴミが溜まりやすい。また隙間にもゴミが入りやすい。縦方向に長いソフトブラシツールはこうしたゴミをとるためには使いやすい。どうしても隙間のゴミがとれないという場合には、標準添付されている隙間ノズルを併用するのがいいだろう。
ついでに自宅にあるもう一台の車がファブリックシートだったので、そこをフトンツールを取り付けて掃除をしてみた。ダイソンは絨毯掃除でこそ、その威力が発揮されるという勝手な先入観があったため、その点は大いに期待していたのだが、まさに期待通りの吸引力。通常のハンディクリーナーでは吸い取れないようなゴミを吸引することができた。
ところで音なのだが、さすがに外だとあまり気にならない。いや、それどころかちょっと思わぬ変化を感じたのだ。
というのも、車内の掃除には「25年モノ」という歴史を持つNationalブランドのカークリーナーを使用し続けていた。最初に車を買った学生時代から使用し続けており、私にとっては「優れもの」と認定している製品のひとつだ。
ダイソンを使ったあとに、この使い慣れた掃除機を使って見たのだが、なんとその音にむしろ頼りなさを感じてしまったのだ。ダイソンのモーター音と、クリアビンのなかに見える吸引したゴミが、掃除をしているという感覚につながるという体験が、そう感じさせたのだろう。
一方で、使ってみて気になったのは、フル充電で10分間というバッテリー時間。いまは2人乗りの小さな車なので、トランクの掃除を含めてフル充電しておけば済むのだが、一昨年まで乗っていた7人乗りのミニバンでは、10分では心許ないだろう。さらにパワーモードでは6分とされているだけに、ミニバンクラスの掃除を徹底してやりたい場合には、2回目の充電が必要かもしれない。
あわせてあとどれぐらい使用できるのかといった時間も表示されると使いやすいだろう。バッテリー切れでいきなり動かなくなってしまい、中途半端な思いで掃除を中断しなくてはなくなってしまう。こうした心配がないように、できればシガーライターソケットにも対応してほしいところである。
クリアビンの中に見えるゴミに「掃除をしている」という手ごたえを感じ、DC31モーターヘッドを、再度部屋に持ち込んでみた。…つづきを読む