Texas Instruments(TI)は、同社のDSP向けのソフトウェア開発ツールとして「C6EZFlo」の提供を開始した。C6EZFloはDSPのソフトウェアを、GUI上のドラッグ&ドロップだけで簡単に開発するためのツールであり、プロトタイプの開発に際して新言語を習得したり特定のDSPアーキテクチャを学習したりする必要がなくなる。

「C6EZFlo」の利用イメージ

C6EZFloはGUI上で機能ブロックをドラッグ&ドロップで配置、シグナルフローのブロックダイアグラムを生成できる。ダイアグラム中の機能ブロックは、周辺機器のデータ入出力から、特殊なDSPフィルタカーネルまであらゆるものを表現できる。ツールはこのブロックデザインを元に、十分なコメントがついた、理解しやすく構造化を施したC言語のソースを生成する。これを元に開発者は変更や拡張を施すことで、プロトタイピングやデバッグ/最適化を高速化することができる。

C6EZFloは、TIの「C6000」DSPデバイス(たとえば「C674x」)のみならず、DSPベースの「DaVinci」ビデオプロセッサ(「DM643x」や「DM648」など)にも利用することが可能である。このため、産業向け映像処理、産業向けモニタリング、テスト/計測、音響効果や医療向け画像アプリケーションなど様々なアプリケーション向けのプロトタイピングをC6EZFloで行うことが可能であり、またあるデバイス向けに作成したデザインを、別のデバイスで再利用することも出来る。

なお、このC6EZFloは、同社Webサイトより無償でダウンロード可能となっている。