Palm買収後、webOSを全面的にプッシュする戦略を進めている米Hewlett-Packard(HP)だが、同社では今後Microsoft製のOSを搭載したスマートフォンを出荷する計画はないと伝えており、完全にwebOSに注力していく方針だという。

同件を報じているのは米CNBCで、米HPエグゼクティブバイスプレジデントのTodd Bradley氏は、Palm買収が完了した3週間前からHPは完全にwebOSに戦略を移しており、特にスマートフォンについてはwebOS以外のプラットフォームを採用する計画は完全になくなったと説明している。HPでは合併したCompaqから引き継いだ「iPAQ」、Palmでは「Treo」というWindows Mobile搭載製品をそれぞれリリースしているが、今後これら系譜の新製品が登場する見込みはないと考えていいようだ。

一方で同氏は、間もなく登場する初の同社タブレット製品は「Windows 7」を搭載したものになるという。同社幹部からWindows 7搭載タブレットの具体的な製品計画が語られるのは今回が初めてだ。HPは先日、「PalmPad」という登録商標を申請したことが知られているほか、同社サイト内に「HP Slate 500」という名称の製品が登録されていることが発見されている。同社幹部らはwebOS搭載タブレットの製品計画が進んでいることも公表しており、スマートフォン向けの製品群をwebOSで統一する一方で、残りのタブレットはWindows 7とwebOSの両面戦略をとることになるとみられる。